シリア和平、欧州4首脳がロシアと協議 停戦の重要性一致

フランスやドイツなど欧州4カ国とロシアの首脳は4日、内戦が長期化するシリア情勢を巡って電話協議しました。首脳らは2月27日に発効した一時停戦を順守する重要性で一致しました。9日にジュネーブで再開を予定するシリア和平協議の進展についても議論しましたが、西側諸国とロシアの溝は埋まっていません。情勢が安定に向かうかはなお不透明です。

電話協議にはオランド仏大統領とメルケル独首相、キャメロン英首相、レンツィ伊首相とロシアのプーチン大統領が参加しました。メルケル氏は同日、パリでオランド氏と個別会談しました。会談後の記者会見でオランド氏は「プーチン氏は停戦を尊重する意思を示した」と説明しました。メルケル氏は「ロシアが停戦を尊重する意思を示したのは重要なメッセージだ」と評価しました。

欧州主要4カ国とロシアを交えた枠組みの協議は初とみられます。背景には深刻化する難民問題があります。足元では内戦から逃れようとするシリア人の欧州流入が止まりません。4日の仏独首脳会談でも難民問題解決に向けた協力で一致しました。フランスはトルコに難民輸送船を派遣する方針を示しました。


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難民受け入れを主導したドイツをハンガリーやポーランドなど中・東欧諸国は「独善的」と批判します。英国の欧州連合(EU)離脱問題も論点の一つに難民の扱いがあり、欧州統合を揺るがす事態です。4カ国首脳がプーチン氏と協議したのは、難民抑制にはシリア情勢の安定が不可欠との意思を示すとともに「欧州主要国の連帯を内外に示す」(仏紙)狙いがあります。

ただ4首脳のプーチン氏への説得が奏功するかは分かりません。一時停戦は対象に過激派組織「イスラム国」(IS)などテロ組織を含みません。ロシアはIS掃討を名目に15年9月にシリアで空爆を始めましたが、ISへの攻撃よりアサド政権と敵対する反体制派勢力を狙っているとの批判があります。

オランド氏は3日、キャメロン氏との会談後の会見で「(一時停戦は)おおむね守られていますが、例外がある」とし、「アサド政権の同盟国がいくつかの町を爆撃した」とロシアを非難しました。

反体制派は「ロシアはIS攻撃を隠れみのに我々を攻撃している」とし、現時点で9日に再開するシリア和平協議への出席を明言していません。仏独英の外相は4日にパリで会談しました。エロー仏外相は「(協議進展には)停戦の完全な尊重と人道支援が必要」と訴えました。

アサド政権が計画する4月の議会選でも立場が割れます。オランド氏は和平協議のさなかの選挙は「現実的ではない」と延期を要求しました。これにプーチン大統領は「和平協議を妨げるものではない」と反論しました。米欧や反政府勢力はアサド大統領を退陣させ、反体制派が加わる形で政権移行を進めたい考えです。一方のロシアはアサド政権を通じた影響力維持を狙っており、両陣営が歩み寄れるかは予断を許しません。

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