ロシア、ウクライナ艦船3隻を拿捕 情勢緊迫化、安保理が緊急会合へ

【AFP】FSB=ロシア連邦保安局は25日、ロシアが併合したクリミア半島付近の黒海で、ウクライナ艦船3隻を拿捕(だほ)したと発表しました。ウクライナ海軍によりますとロシア側から艦船に対する発砲もあり、6人が負傷しました。

軍事的緊張が高まる懸念が出ており、EU=欧州連合やNATO=北大西洋条約機構は双方に自制を求めました。

アメリカのニッキー・ヘイリー国連大使は、この問題をめぐって国連安全保障理事会が26日に緊急会合を開くとツイッターで明らかにしました。外交筋によると開催はロシアとウクライナがそれぞれ要請しました。

ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領は軍事閣議による勧告を受け、60日間の戒厳令を発令するかどうかについて、議会に26日に投票を行うよう求めました。

ウクライナ海軍によれば、この前例のない出来事があったのはクリミア近くのケルチ海峡です。同軍の小型艦船2隻とタグボート1隻がマリウポリ港を目指して同海峡を通過しようとしたところ、ロシアの国境警備艦がタグボートに突っ込むという「あからさまな攻撃行動」を起こし、ウクライナ艦船2隻のうち1隻に向けて発砲したといいます。

タグボートは衝突でエンジン、船殻、手すりに損傷を受けたとされます。ウクライナ側は兵士6人が負傷したとしていますが、FSBは3人が負傷したものの命に別状はなく、治療を受けたと説明しています。FSBは「ウクライナの艦船を停止させるため、武器を使用した」と認めています。

ウクライナ海軍は、同海峡はタンカー1隻で閉鎖されており、ロシア軍機が同地域上空を飛行しているとも訴えています。

ウクライナ側はロシア側による発砲や拿捕を非難しました。一方、2014年にクリミア半島を併合して以降、クリミア沖の水域の領有権を主張しているロシアも、ウクライナ海軍側がロシアの領海内に侵入し、意図的な挑発を行ったと主張しています。

事態を受けてEUは「ロシアがケルチ海峡の通行の自由を回復するよう期待するとともに、緊張を直ちに緩和するため、全当事者に対し最大限に自制して行動するよう求める」と表明しました。NATOも声明を出し「自制と緊張緩和」を求めました。

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