長崎原爆の日

(VOVWORLD)(NHK) -長崎に原爆が投下されてから73年となる9日、長崎市で平和祈念式典が行われ、国連の事務総長が初めて出席する中、田上富久市長は、平和宣言で、日本政府に対して「唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約に賛同して世界を非核化に導く道義的責任を果たすこと」を求めました。
長崎市の平和公園で行われた式典には、被爆者や遺族、それに71か国の代表を含むおよそ6000人が参列し、この1年間に亡くなった被爆者など、3511人の名前が書き加えられた17万9226人の原爆死没者名簿が納められました。

そして、原爆がさく裂した午前11時2分にあわせて「平和の鐘」が鳴らされ、原爆で亡くなった人たちに黙とうがささげられました。

長崎市の田上市長は平和宣言の中で、核兵器を使って軍事力を強化しようとする動きに強い懸念を示した上で、核保有国や核の傘に依存する国々のリーダーに対し、「人類がもう一度被爆者を生む過ちを犯してしまう前に、核兵器に頼らない安全保障政策に転換することを強く求める」と訴えました。

そして日本政府に対しては、「唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約に賛同し、世界を非核化に導く道義的責任を果たすことを求める」と訴えました。

安倍総理大臣は、核兵器禁止条約については触れず「『核兵器のない世界』を実現するためには、核兵器国と非核兵器国双方の協力が必要だ」として、「双方の橋渡し役に努め国際社会の取り組みを主導していく決意だ」と述べました。

また、初めて長崎の平和祈念式典に出席した国連のグテーレス事務総長は、原爆を生き延び、平和のために声を上げてくれた被爆者の声に耳を傾けるべきだと述べた上で、「長崎を核兵器で苦しんだ地球上で最後の場所にするよう皆で決意しよう」と呼びかけました。

被爆者の代表として式典で「平和への誓い」を述べた、日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会の代表委員、田中煕巳さんは、国連のグテーレス事務総長が初めて出席したことについて、「事務総長は、長崎と関係の深いポルトガルの出身で、親しみをもって参加してくれたと聞き、大変うれしかった。演説のなかでは、『みなさんとともに』というフレーズがあったが、これは、国連が市民も一緒になって平和を実現させていこうと考えている表れではないか」と話していました。

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