イラン新大統領の就任をめぐる問題


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6月のイラン大統領選で当選した保守穏健派の最高安全保障委員会元事務局長ロウハニ師が3日、テヘランで最高指導者ハメネイ師の認証を受け、新大統領に就任しました。また、4日、国会で就任宣誓をした後、国会に閣僚名簿を提出し、焦点である国際社会との関係改善を担う外相に、ザリフ元国連大使を起用する方針を示しました。

大統領は就任演説で「制裁解除による経済回復」を重視すると表明しました。資源国イランの経済再建で重要な役割を果たす石油相には、改革派のハタミ政権時代に石油相を務めたザンガネ氏を再登板させる意向です。ロウハニ大統領は閣僚について、すべての勢力から能力重視で起用すると述べていました。

また、ロウハニ大統領は核兵器開発疑惑をめぐる米欧などとの交渉について、「透明性の確保が信頼醸成の鍵となる」と述べ、情報開示を進める考えを示唆しました。

ロウハニ師は、米欧などに対して「制裁ではなく、敬意ある言葉を語るべきだ」と述べ、経済制裁の緩和に応じるよう要求すると同時に制裁の影響による通貨リアルの急落などで疲弊(ひへい)したイラン経済の立て直しに全力を挙げる考えも強調しました。

さらに、「イランは決して他国との戦争を望んでいない。他国との建設的な相互関係を築きたい」と述べて、核開発問題を巡る対立で悪化した国際社会との関係改善に意欲を示しました。

これに対しアメリカのホワイトハウスは「ロウハニ大統領の就任は、イランが核開発問題を巡る国際社会の深刻な懸念を解消するために、速やかに行動する機会だ。国際社会との合意を守り、平和的に解決しようとするのであれば、アメリカは、喜んで協力していく」とした声明を発表するなど、国際社会からは一定の期待感が出ています。

一方、イスラエルのネタニヤフ首相は「イランは大統領が代わっても指導層の目指すところは何も変わっていない。核兵器を開発してイスラエルを()(くだ)こうとしており、世界全体に脅威を与えている」と述べ、イランが核開発を続けるならば、軍事攻撃も辞さないとする強硬な姿勢を示しま した。

なお、核開発は最高指導者ハメネイ師の直轄プロジェクトとされ、交渉でのロウハニ師の裁量は限られている上、自身も米欧が問題視するウラン濃縮活動の停止には応じないとしています。国会の多数派を握る強硬保守派の協力を取り付ける必要もあり、交渉が前進するかは不透明です。

また、イランの大統領が強硬路線を取り続けたアフマディネジャド氏から対話路線を掲げるロウハニ氏に代わったことで、イランが今後どこまで国際社会と協調した動きを見せるのかが注目されます。

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