エジプト大統領選挙

民衆蜂起「アラブの春」で30年に及んだムバラク政権が昨年崩壊した後、初めてとなるエジプト大統領選の投票が23日に始まりました。国民が自由・直接選挙を通じて国家元首を選ぶのはアラブ世界で史上初となっています。その行方は、中東各国に広がった民主化運動「アラブの春」にひとつの着地点を示すことになります。

5000万人を超える有権者が12人の候補者から選びます。投票所は全国1万3000か所です。2日間の日程で、27日には結果が判明する見込みです。失脚したホスニ・ムバラク前大統領の後継を狙う候補者たちはイスラム原理主義者からイスラム穏健派、世俗主義者まで、それぞれが大きく異なるエジプトの未来図を掲げています。

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エジプト有権者が投票に参加

政府系マスメディアの世論調査によれば、今回の選挙ではアムル・ムーサ元外相とアハマド・シャフィク元首相の世俗主義派2人が他の候補をリードしています。この2人に関しては、政治手腕や外交力などが評価されていますが、共に前政権との結びつきが強いとの批判もあります。一方、イスラム系は、イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」が擁立したモハメド・モルシ氏と同胞団元幹部でより幅広い層に訴える候補を自認するアブドルムネイム・アブールフトゥーフ氏です。

政治アナリストによれば、有権者の多くは最後の段階まで支持者を絞り込んでおらず、接戦となるとみられています。どの候補も過半数を得られなければ、上位2者による決選投票が6月16、17の両日行われます。

エジプト国民はこの選挙に期待をかける半面、有権者の中には「本当に公平な選挙になるのか」と疑問の声もあります。選挙戦を通じて、体制支持派とイスラム勢力との対立も深まっており、新大統領選出後も混乱が続く可能性があると予測されています。

こうした中、アナリストらは「現在エジプトを暫定統治している軍最高評議会は大統領選後に民政移管を確約しているが、今後も影響力を維持する」と予想し、「このため、次期大統領はどれだけ軍部から独立した政策を取れるかが試される」との見方を示しています。

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