シリアの緊張情勢

シリア情勢に関しては、日本の毎日新聞など各国の報道機関は「アサド政権の武力弾圧が続くシリアでは『戦時』と『平時』が混在している」と論評しています。連日死者が出る中部ホムスは一部が廃虚と化しましたが、首都ダマスカスでは一見平穏な日々を送る住民も多いです。エジプトなどで大群衆が独裁体制を打倒した「アラブの春」の熱気は感じられないということですが、実際、緊張が引き続き高まっています。

シリア南部ダルアーで9日、国連監視団の車列のそばで道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発し、護衛していたシリア軍兵士6人が負傷しました。アサド大統領の政権打倒を目指した14か月にわたる反体制行動の発祥地であるダルアーに4台の車が入った際、地中に埋められていたとみられる爆弾が爆発しました。

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同行したAFPのカメラマンによりますと、国連監視団を率いるノルウェーのロバート・ムード少将と11人の監視団員、ムード少将の報道官にけがはありませんでした。前日には国連とアラブ連盟のシリア特使、コフィ・アナン前国連事務総長が調停案はシリアが内戦を回避する最後のチャンスだと警告したばかりです。反体制派のシリア国民評議会は、今回の事件の背後にシリア政府がいるとして、アサド政権を非難しています。アナン特使の調停に基づく停戦発効からほぼ1か月が経過しましたが、今回の爆発で停戦合意がまた破られました。

アナン前国連事務総長は「シリアが内戦に突入する重大な懸念がある。そうなったらとても恐ろしいことだ」と述べました。国連とアラブ連盟の特使を務めるアナン氏は8日、国連の安全保障理事会で、首都ダマスカスなど国連監視団がいる地域では、政府と反政府勢力との衝突が減少していると報告しました。しかし、監視団の目が届かない地域では死者が後を絶たず、「この機会を逃せば、シリアは内戦に突入する」と懸念を示しました。

こうした中、国際世論は「国際社会の努力にもかかわらず、シリア問題が徹底的に解決できるまでの道のりはまだ遠い」との見方を示しています。

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