ベトナム、メコン・日本協力での役割を果たす

日本の安倍首相の招きに応え、ベトナムのグェン・タン・ズン首相は、第7回日本メコン地域諸国首脳会議に出席する為、2日午後ハノイを発ちました。今回の首脳会議では、現行の日本・メコン協力の方針である「東京戦略2012」を総括するとともに,日本・メコン関係の更なる強化とメコン地域における「質の高い成長」の実現に向けて,日本・メコン協力の新たな戦略を策定する予定です。ベトナムは今回の会議で、日本とメコン地域諸国の協力に対するベトナムの公約と役割を再確認すると共に、メコン地域諸国との友好協力関係の強化、及び、日本との戦略的パートーナシップ関係の深化を目指します。

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日本・メコン協力の効果

日本と、メコン川流域のカンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの5か国による協力体制は2007年の「日本・メコン地域パートナーシップ・プログラム」で始まりました。この協力関係は、メコン地域諸国のインフラ整備、地域の連携強化、貿易・投資の拡大、貧困解消、環境保護などの分野を優先し、メコン地域の域内格差是正と持続的発展、及び、ASEAN共同体の構築への補助を目的としています。

この8年、日本は、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムのインフラ整備に巨額のODA政府開発援助を行いました。その中で、日本は、ベトナム、ミャンマー、タイ、ラオスを結ぶ総計1450kmにもおよぶ道路を基盤にした経済開発計画、いわゆる東西経済回廊(EWEC)、及び、ホーチミン、プノンペン、バンコクの3都市を結ぶ経済回廊に対して、約2千万ドルの援助を供与しています。2009-2012年期、日本はメコン地域諸国に5千億円のODAを行ないました。また、2013-2015年期において、6千億円のODAを公約しています。

日本・メコン協力におけるベトナムの役割


ベトナムは日本とメコン地域諸国との協力枠組みに積極的に参加しています。ベトナムでは、この枠組みにおけるプロジェクトが展開され、効果をあげています。その例として、ハイフォン港湾都市のラクフェン港建設プロジェクト、メコン・日本職業訓練センタープロジェクト、メコン地域ロジスティックス養成センタープロジェクトなどがベトナムでうまく実施されています。

ベトナムは、日本・メコン協力の拡大に多くの貢献をしていると評されています。その中で、陸路と海路の交通を補助する目的で、河川システムを利用するベトナムのマルチ運送イニシアチブはメコン地域の効果的な交通開発を進めています。ベトナムのブイ・タイン・ソン外務次官は次のように語りました。
(テープ)

「メコン川を始めとする地域の川を利用することは、陸路と海路の交通量と交通費用の削減につながります。これは、メコン地域内、及び、域内と域外との輸送及び観光の強化を促進する事でしょう。」

また、ベトナムは、メコン地域内、及び、日本とメコン地域諸国との観光や国民交流を頻繁に行なっています。先頃、ベトナム中部ダナン市で開催された「メコン観光フォーラム2015」で、ベトナム文化スポーツ観光省のレ・カイン・ハイ次官は次のように語りました。
(テープ)

「ベトナムは、ベトナムの観光地を域内と域外の観光地と結び付けて、観光客を魅了する豊かな観光商品を作り出したいと思います。メコン地域諸国の観光機関は連携を強化し、観光客の渡航に便宜を図ると共に、観光用のインフラ整備や、地域規模の観光商品の開発とピーアールを企業に奨励する必要があります。」

今回の日本・メコン地域諸国首脳会議で、ベトナムのグェン・タン・ズン首相は、日本とメコン地域諸国との協力の拡大、および、ベトナムと日本との広範な戦略的パートーシップの更なる発展に全力を尽くす方針を改めて確認します。

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