米ロ関係をめぐる問題

2012年10月2日 - 15:34:08

 ロシア政府はアメリカの対外援助機関、アメリカ国際開発局USAIDのロシア国内での活動を今月1日から停止させることを決めました。アメリカはUSAIDの活動停止は両国関係に影響を与えないとしていますが、アナリストらはロシア政府のこの決定は両国の関係改善に支障を来たすと予測しています。


USAIDは1961年に設立されました。この機関は世界100カ国以上で民主化や選挙監視、人道援助などにあたっています。この機関はソ連崩壊直後の1992年からロシアで活動を開始し、これまでに約27億ドルを供与してきました。

 20年間にわたり、USAIDがロシアの民主化を支援してきましたが、今月1日にロシアでの活動を打ち切ることになりました。ロシア外務省は9月19日の声明で、USAIDは「(ロシアの政治過程に影響を及ぼそうとした」と非難しました。また、ロシア政府が「内政干渉の企てが見受けられ、これ以上の援助は必要ない」と要請したのが原因ですが、ロシアの民主化・人権団体からは「大きな打撃になる」と懸念の声が出ています。

 5月にプーチン大統領が就任して以降の米露関係冷却化を印象づけます。プーチン政権は5月以降、反政権派やNGO非政府組織を標的にした抑圧的な法律を矢継ぎ早に制定してきました。7月、外国の人や組織から資金援助を受けるNGOをスパイと同義の「外国の代理人」と規定し、統制を強める新法が成立したのは一例です。

 ロシアでは人権擁護や選挙監視に当たるNGOの多くがアメリカなどの助成金を得ており、各種事業に26億ドル以上を投じてきたUSAIDの活動停止は大きな打撃となります。

 プーチン氏が前回大統領だった2000年代半ば以降、ロシアは「民主主義には多様な形態があるべきだ」として「主権民主主義」なる概念を掲げ、外部の干渉を排する姿勢を強めて欧米に反発してきました。グルジアやウクライナなどの近隣国で選挙不正疑惑に端を発する政権転覆劇が相次ぎ、これに欧米が関与したとの疑念を抱いたためです。また、MDミサイル防衛や民主化、人権問題でのアメリカ政府の対応に不満を強めていることが背景にあるとみられます。

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