英のEU離脱 来月以降に延期で合意

(NHK)EU=ヨーロッパ連合は首脳会議を開き、今月29日に迫ったイギリスのEUからの離脱を来月以降に延期することで合意しました。

イギリス議会が離脱協定案を来週可決すれば離脱は5月22日まで延期され、否決した場合でも来月12日まで、今後の離脱方針を示すための猶予を与えるとしています。

EUは21日、ベルギーのブリュッセルで首脳会議を開き、ことし6月30日まで離脱を延期したいというイギリスのメイ首相からの要請について協議しました。

予定を大幅に延長して協議を続けた結果、EUは、イギリス議会が離脱協定案を来週可決すれば、EUのヨーロッパ議会選挙の前日となる5月22日まで離脱を延期することで合意しました。

一方で、協定案が否決された場合は来月12日まで離脱を延期し、イギリスに対してそれまでに今後の具体的な方針を示すよう求めました。

EUは、長期にわたる離脱の延期や離脱の撤回などさまざまな選択肢があるとしていますが、方針を示せなければ、何の取り決めもないまま離脱する合意なき離脱になるとみられます。

EUのトゥスク大統領は、イギリスのメイ首相も内容に同意したことを明らかにし、「崖っぷちにあった離脱日は延期されることになる」と述べて、成果を強調しました。

今月29日の合意なき離脱は、ひとまず避けられることになりましたが、離脱の道筋は不透明なままで混とんとした状況が続いています。


ご感想

他の情報