(VOVWORLD) -イラン情勢が緊迫する中、中国の王毅外相は17日、北京を訪れたイランのザリーフ外相と会談し、アメリカの制裁に反対しイランの立場を支持する考えを示しました。
イラン情勢はアメリカが核合意を離脱しイラン産の原油の取り引きを全面的に禁止する制裁を科して圧力を強化した一方、イランが対抗措置として本格的な核開発も辞さないと表明して緊張が高まっています。
こうした中、イランのザリーフ外相は友好関係にあるロシアやインド、日本を相次いで訪れ、17日は、核合意に参加する中国の北京を訪れて王毅外相と会談しました。
中国外務省によりますと、王外相は、「アメリカが単独で実施する制裁に断固として反対し、イランの懸念を理解し、正当な権益を守ることを支持する」と述べました。
これに対してザリーフ外相は核合意から離脱する考えはないとしたうえで、「戦争は望んでおらず、今の情勢に適切に対応したい」と述べ協力を深めることで一致したということです。
中国としてはイランとの関係を強化することで貿易摩擦の問題で対立するアメリカをけん制するねらいもあるとみられます。
また、イランとしては最大の原油の輸出先である中国との間で取り引きを続ける道筋を探るとともに各国との連携を深めることで事態を打開したい考えです。(NHK)