アナン元国連事務総長 死去 功績たたえる声広がる

(NHK) 国連の事務総長を2期10年務め、2001年にノーベル平和賞を受賞したコフィ・アナン氏が18日、亡くなり、その死を悼むとともに功績をたたえる声が広がっています。

 

コフィ・アナン氏はイギリスの植民地支配にあった現在のガーナに生まれ、国連機関の要職を歴任したあと、1997年に、たたき上げとしては初めての事務総長に就任しました。

2期10年の在任中は、エイズウイルスの感染拡大防止やテロ対策などに取り組み、2001年には国連とともにノーベル平和賞を受賞しました。アナン氏は最近、体調を崩したということで18日、80歳で、亡くなりました。

アナン氏の死去を受けて、ニューヨークの国連本部には国連の半旗が掲げられたほか、歴代の8人の事務総長の肖像画のうち、アナン氏の肖像画には、追悼と書かれたリボンとともにバラの花束が飾られました。

パン・ギムン(潘基文)前事務総長は「国連の原則と考えを守る彼の展望と勇気は世界から記憶され、尊敬され続けるだろう」とする声明を発表しました。

アメリカのオバマ前大統領は「国連の使命を体現した外交官であり人道主義者だった。彼の誠実さと忍耐力、前向きさ、そして人間性は世界の隅々まで伝わった」とフェイスブックに投稿しました。

また、イラク戦争の開戦をめぐってアナン氏と対立したアメリカのブッシュ元大統領は、ツイッターで、「コフィは紳士で、国連のたゆみない指導者だった。彼の経験にあふれた言葉を世界は失うことになる」とその死を悼みました。

さらにアメリカのヘイリー国連大使は、「アナン氏は、国連の使命への情熱と献身を通じて、世界をより安全にするために生涯をささげた。個人の尊厳を守るための闘いを決して止めず、世界の連帯に向けてたゆまず取りくんだ」などと声明を発表し、アナン氏の功績をたたえました。


ご感想

他の情報