イラク軍によるイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国（ＩＳＩＳ）」の主要拠点である中部ティクリート市の大規模な奪還作戦は３日目に入った４日、イラク軍が一定の戦果を収めている模様です。地元メディアなどが伝えました。

奪還作戦はアバディ首相が１日に命じたもので、ティクリートと同市があるサラフディン州からのＩＳＩＳ駆逐を目指しています。計約３万人規模とされるイラク軍は５方面から同市に接近しているとされます。

ＩＳＩＳは昨年６月、北部にある同国第２の都市モスルに続き、ティクリートを陥落させていました。ティクリートはフセイン元大統領の出身地です。イラク軍は昨年下半期に同市攻略の作戦を複数回試みでしたがいずれも失敗していました。

イランの半国営ファルス通信は、同国の革命防衛隊の特殊部隊である「アルクッズ旅団」のカシム・スライマニ司令官がティクリート奪取作戦の指揮支援に当たっていると報じました。イランはイラク政府に顧問、武器や弾薬を送っているとされます。アメリカ国防総省によりますと、イランがイラク軍のＩＳＩＳ掃討作戦で重砲やロケット弾攻撃を担っている可能性があります。