キューバの議会、人民権力全国会議は20日、アメリカとの国交正常化に向けた交渉を進めることを話し合い、初めにアメリカから解放された工作員が議場に現れて大きな拍手を受けました。
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続いてラウル・カストロ国家評議会議長が演説し、「アメリカとの間には多くの課題を抱えているが、解決策を見いだせると考えている」と述べ、国交正常化交渉の順調な進展に期待を示しました。
また、キューバがアメリカからテロ支援国家に指定されていることについて、「テロリストとしてアメリカに接したことはない」と述べ、指定の解除を求めました。
一方、社会主義の国家体制について、カストロ議長は「キューバがアメリカに変化を求めなかったように、アメリカもキューバに変化を求めるべきではない」と述べ、体制の違いを尊重するよう訴えました。演説のあと議会は国交正常化交渉を満場一致で承認し、交渉を始めることが正式に決まりました。
アメリカ側では、野党・共和党を中心にキューバとの国交正常化に反対する声も出ていますが、経済の立て直しを図りたいキューバ側では正常化への期待が高まっています。