シリア化学兵器物質の廃棄、8割終了

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写真:tin247/ロイター

(CNN)シリアのアサド政権が保持する化学兵器や材料の廃棄作業で、OPCW=化学兵器禁止機関の執行理事会は19日、同国内に保管される同兵器関連物質の約80%の除去や廃棄が終了したと発表しました。

アサド政権は今後数日内に兵器自体の破棄作業の完了へ向けての措置に踏み切ることになると述べました。この措置が始まれば、OPCWが最終期限として設定した今月末までの兵器廃棄が実現するめどが見えてくるとしました。

シリアの首都ダマスカスで兵器廃棄作業に従事する国連とOPCWの共同チーム調整官は、一連の作業実施のペースが速まっていることは前向きな材料と評価しました。

シリアの化学兵器問題では、アメリカが昨年、軍事力行使もいとわない強硬姿勢を打ち出したことでアサド政権が譲歩し、兵器の全廃方針を示していました。ただ、廃棄作業は遅れ気味で、アメリカのケリー国務長官は今年1月、廃棄を強いるのに必要な選択肢は消えたわけではないと警告していました。

これを受けシリア政府は3月、OPCWに対し廃棄作業計画の改定案を示し、4月下旬を期限としていました。

OPCWは2月に発表した報告書で、廃棄のために国外へ搬出した兵器の量は11%に過ぎないとし、2月5日までに全兵器を除去するとの当初計画から大幅に遅れていると指摘していました。

 

 

 

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