ジンバブエのムガベ大統領は、４０年近くにわたって国の実権を握り強権政治を推し進めてきましたが、国民の間で辞任を求める声が高まり、議会で大統領の弾劾に向けた手続きが始まると、辞任を余儀なくされました。

これを受けて、次期大統領に就任することになったムナンガグワ前第１副大統領が２２日、急きょ、亡命先の南アフリカから帰国しました。

ムナンガグワ氏は熱烈な歓迎を受けながら支持者の前で演説を行い、「ジンバブエの新たな船出だ。疲弊した経済を立て直し、民主化に向けて取り組むことを約束する」と訴えました。

ムナンガグワ氏は、ムガベ氏の妻グレース氏と大統領の後継をめぐって激しく争い、妻を推そうとしたムガベ氏に今月初めに解任されて以降、南アフリカに亡命していました。

ムナンガグワ氏は、ムガベ氏の右腕として独裁的な政権を支えてきた政治家で、野党の弾圧などにも関わったとされていますが、多くの国民の期待を受けて民主化に向けてどこまで取り組むことになるのか注目されます。