スペイン政府とカタルーニャ州 自治権停止で激しく対立

(NHK) -スペインのカタルーニャ州の独立問題をめぐり、ラホイ首相が州の自治権の一部を停止する措置を発表したのに対し、プチデモン州首相は断じて受け入れられないと強く反発していて、一連の措置が議会で採決される今週後半に向けて、双方の激しい駆け引きが続くものと見られます。
スペイン政府とカタルーニャ州 自治権停止で激しく対立 - ảnh 1    ラホイ首相=THX/TTXVN

スペインのラホイ首相は、21日、首都マドリードで閣議を開き、独立を宣言する構えを見せているカタルーニャ州について、法の秩序を回復するため憲法に基づき自治権の一部を停止する措置をとると発表しました。

具体的には、中央政府の権限でプチデモン州首相をはじめ州政府のすべての幹部を更迭するほか、今後半年以内に州議会を解散し選挙を前倒しして実施する、などとしています。

これに対してカタルーニャ州のプチデモン州首相は21日、テレビを通じて演説し、「カタルーニャの民意を無視した措置は断じて受け入れられない」と強く反発するとともに、EU=ヨーロッパ連合の各国に向けて、英語で独立への支持を呼びかけました。

また州都バルセロナでは、独立を支持する市民の大規模なデモが行われ、およそ45万人が参加して中心部の大通りを埋めつくしました。

参加者の男性のひとりは「われわれは自由のために闘いを続ける。中央政府の措置はカタルーニャにとって屈辱的だが、決して屈しない」と話していました。

スペイン政府はカタルーニャ州に対する一連の措置を今月27日に開かれる議会上院の本会議で採決にかける見通しで、今週後半に向けて双方の激しい駆け引きが続くものと見られます。

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