トルコ シリアでの軍事作戦範囲拡大へ クルド人勢力攻撃で

(NHK)トルコのエルドアン大統領は、隣国のシリア北部を実効支配するクルド人勢力をテロ組織と見なし、数日以内に国境を越えた軍事作戦の範囲を拡大すると表明しました。
トルコ シリアでの軍事作戦範囲拡大へ クルド人勢力攻撃で - ảnh 1        (写真:THX/TTXVN

ただ、クルド人勢力はアメリカ軍の支援を受けているため、作戦が拡大されれば、アメリカとトルコの間で緊張が高まりそうです。

内戦が続くシリアでは、クルド人勢力が、アメリカ軍の支援を受けて過激派組織IS=イスラミックステートを掃討するうえで大きな役割を果たし、シリア北部を実効支配するようになりました。

しかし、国境を接するトルコは、このクルド人勢力をトルコ国内で分離独立闘争を続けるクルド人武装勢力とつながるテロ組織と見なし、たびたび攻撃してきました。

とりわけ、国境近くのシリアの町マンビジからクルド人勢力は撤退することでアメリカと合意したものの、実現していないとして、いらだちを募らせていました。

こうした中、トルコのエルドアン大統領は12日の演説で、「マンビジでは引き延ばし工作が行われている」とアメリカを非難したうえで、これまでシリア北部を流れるユーフラテス川の西側地域で行ってきたクルド人勢力に対する軍事作戦を、数日以内に川の東側にまで拡大すると表明しました。

エルドアン大統領は「標的は決してアメリカ兵ではない」と強調しましたが、シリアにはアメリカ軍兵士約2000人が展開しているとされ、トルコ軍による作戦範囲が拡大されれば、アメリカとトルコの間で緊張が高まりそうです。

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