リビアの安定化目指し きょうから国際会議

(NHK) -7年前にカダフィ政権が崩壊してから混乱が続く北アフリカのリビアをめぐり、リビアの各勢力や欧米各国が安定化に向けて話し合う国際会議が、12日からイタリア南部で始まります。

リビアは、7年前に民主化運動「アラブの春」でカダフィ政権が崩壊したあと、首都トリポリを含む西部の暫定政府と、東部を支配下に置く軍事組織が対立し、国家が分裂した状態が続いています。

この混乱で、リビアは、過激派組織の温床となったり、ヨーロッパを目指す移民や難民の密航ルートの拠点となっているほか、原油の生産が不安定になって市場にも影響を及ぼしています。

このため、イタリア政府の呼びかけで、リビアの安定化を目指す国際会議が開かれることになったもので、リビアの各勢力に加え、フランスやドイツ、それにアメリカ、ロシアなどの代表も出席します。

リビアでは来月10日に大統領選挙と議会選挙が予定され、混乱を抜け出す一歩として期待されてきましたが、治安の悪化のために実施は困難だとみられていて、今回の会議では、選挙の延期と、リビアの各勢力の間でどのように信頼を醸成していくか、などについて話し合われる見通しです。

会議は、イタリア南部シチリア島のパレルモで現地時間の12日、日本時間の12日午後から2日間の日程で行われます。


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