ロ大統領「INF全廃条約は問題」中国加入念頭に新条約を

(NHK)アメリカが、INF=中距離核ミサイルの全廃条約を破棄する方針を示していることについて、ロシアのプーチン大統領は、アメリカを批判する一方で、「現在のINF全廃条約には問題がある」と指摘し、中国を加えることなども念頭に新たな条約を策定する必要性を訴えました。
ロ大統領「INF全廃条約は問題」中国加入念頭に新条約を - ảnh 1         (写真:TASS)

プーチン大統領は18日、ロシア国防省で演説し、アメリカが破棄する方針を示しているINF=中距離核ミサイルの全廃条約について、「現在の条約には、ロシアとアメリカ以外の中距離ミサイル保有国が加盟していないという問題がある」と指摘しました。

そのうえで、「現在の条約にほかの国が加わることについて協議を始めたり、新しい条約をつくる議論に着手したりすることに、障害はない」と述べ、具体的な国名は挙げなかったものの、中国を加えることなども念頭に新たな条約を策定する必要性を訴えました。

ロシアは、アメリカがINF全廃条約を破棄すれば、中距離核ミサイルの保有を進めると強硬な姿勢を示す一方で、新たな軍拡競争によって政府の負担が増すことに懸念を深めています。

プーチン大統領は「新たな軍拡競争の防止はロシアやアメリカだけでなく、全世界の利益になる」とも述べていて、アメリカの条約破棄の方針を批判しつつ、新しい条約の策定に向けた議論を呼びかけた形です。

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