(manila-shimbun.com)中国の習近平国家主席は20日、中国の国家主席としては13年ぶりに二国間外交のみを目的にフィリピンを公式訪問し、今年4月以来となるドゥテルテ大統領との首脳会談を行いました。
(写真:THX/TTXVN) |
会談後には南シナ海での共同探査に関する覚書を含むインフラや投資など25の文書が交換され、中国との関係深化を目指すドゥテルテ政権の姿勢が鮮明となりました。
習主席は正午ごろ、マニラ空港に降り立ちました。午後5時ごろ、大統領府でドゥテルテ大統領の歓迎を受けて、両国の閣僚が同席して首脳会談に臨み、中国が支援する大規模なインフラ事業や中国が形成を目指す経済圏「一帯一路」などについて協議を行いました。
会談後にはマラウィ市の再建や国鉄ビコール線再整備事業、カラバルソン地域のカリワダム事業などインフラ事業の覚書、借款契約、経済分野や関税局のコンテナ検査などの技術協力、パンダ債発行、比からのココナッツ輸出などの分野で合意文書が交換されました。
南シナ海(いわゆるベトナム東部海域)での共同探査をめぐる覚書の詳細は明らかになっていませんが、ロクシン外務長官は「法的拘束力を持っておらず、交渉の準備を進めるためのもの」との認識を示しました。
両首脳は同日夜に共同会見で声明を発表、ドゥテルテ大統領は「両国間の多様な分野での信頼深化と交流の増加をうれしく思っている」と述べました。習主席は「同じアジアの発展途上国として、共通の課題に直面していることが両国を自然なパートナーとしている。中国は比の繁栄の選択を尊重し、世界でより大きな地位を占めるよう支援していく」と応じました。
習主席は21日には、滞在先のタギッグ市のホテルでアロヨ下院議長らと会談、中国系比人コミュニティーと交流後に帰国の途に就きます。