南米地域連合設立へ首脳会議、反マドゥロ政権で一致

【サンティアゴ=外山尚之】チリで22日、ブラジルやアルゼンチンなど南米の主要国による、新たな地域連合の設立に向けた首脳会議が開催されました。

事実上、ベネズエラのマドゥロ政権に反対する国々の集まりとなっており、地域一丸で外交圧力をかけるねらいです。

チリやブラジル、アルゼンチンなど、会合には南米の8カ国の代表が集まりました。対話や協力の枠組みとして「PROSUR」という地域連合を設立、地域統合を進めます。

発起人であるチリのピニェラ大統領は22日、各国首脳とともに署名式に臨み、「地域統合の促進に向けた対話や協力のためのフォーラムを作りたい」と述べ、「イデオロギーや官僚主義を排除する」と宣言しました。

今回の地域連合はベネズエラのマドゥロ政権を閉め出すためのものです。南米12カ国が加入していた南米諸国連合(UNASUR)を解消し、マドゥロ政権を正統な政権として認めない国のみで構成します。マドゥロ政権を支持するボリビアやベネズエラ情勢で中立を宣言するウルグアイの首脳は今回の会議に参加せず、最終宣言にも署名しませんでした。

当初はベネズエラの野党指導者、グアイド国会議長も招待していましたが、出国に際しマドゥロ政権の横やりが入る可能性が高いため、同氏は参加できませんでした。

ご感想

他の情報