核禁止条約交渉、日本は不参加=「国際社会の分断深める」と軍縮大使-国連

【時事】高見沢将林軍縮会議代表部大使は27日、ニューヨークの国連本部で同日始まった核兵器を法的に禁止する条約の交渉会議で演説し、条約交渉について「国際社会の分断を一層深め、核兵器のない世界を遠ざける」と指摘しました。その上で、「現状では交渉会議に建設的かつ誠実に参加することは困難だ」と交渉不参加を表明しました。

岸田文雄外相も28日の閣議後会見で「今後この交渉には参加しないことにした」と説明しました。安全保障でアメリカの「核の傘」に頼る一方、唯一の被爆国として核廃絶を訴えてきた日本は条約交渉への参加を見送りました。

27日午前の交渉会議は、オーストリアやコスタリカなどの代表が核兵器の非人道性や条約締結の必要性などを訴えました。これに対し、米英仏中ロなど全核保有国と、米国の同盟国の大半は欠席です。さらに、ヘイリーアメリカ連大使が約20カ国の国連大使らと共に条約に反対する声明を読み上げ、核保有国と非保有国との対立を鮮明にしました。声明発表に日本は同席しませんでした。

ご感想

他の情報