「欧州はもはや安全保障を米に頼れない」マクロン仏大統領
(NHK)フランスのマクロン大統領は、今後の外交方針についての演説で「ヨーロッパはもはや安全保障をアメリカに頼ることはできない」と述べ、ヨーロッパの安全保障を強化するための新たな提案を行う考えを示しました。
(写真:AFP/TTXVN ) |
マクロン大統領は27日、パリの大統領府で各国に駐在するフランスの大使を集め、今後の外交方針について演説を行いました。
この中でマクロン大統領は「ヨーロッパはもはや安全保障をアメリカに頼ることはできない。ヨーロッパの安全を守るのはわれわれ自身だ」と述べました。
そのうえで「ロシアを含め、ヨーロッパ各国とともに安全保障の在り方を徹底的に再検討したい」と述べ、今後数か月以内にヨーロッパの安全保障を強化するための新たな提案を行う考えを示しました。
ヨーロッパの安全保障を巡っては先月、NATO=北大西洋条約機構の首脳会議で、アメリカのトランプ大統領が、国防費の支出が不公平だとヨーロッパ各国を強く批判するなど双方の亀裂が表面化しました。
EU=ヨーロッパ連合の改革を掲げるマクロン大統領は、新たにEUレベルでの軍の創設という考えを明らかにしていて、貿易のほか安全保障面でもアメリカとの関係がぎくしゃくする中、EU内部の結束を強化したいものとみられます。