パリなどの自治体は、冷房の効いた部屋を用意したりプールの営業時間を延長するなどの緊急対策を打ち出しました。

気象当局は欧州各国の主要都市で４０度を超す猛暑を予想、湿度が高くなって一層暑さが増す可能性もあるとしました。

ベルギー、チェコ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイスの気象当局は猛暑に対する警報を出し、日中の激しい運動を控えて十分な水分を取り、直射日光を避けることなどを呼びかけています。

気候変動の影響で熱波は頻度を増し、過酷化する傾向にあります。フランス気象庁によれば、熱波に覆われる頻度は２０５０年までに２倍に増える見通しです。

今回の猛暑でフランスの気温は、２００３年に欧州を襲った記録的な猛暑を上回る可能性もあります。２００３年８月の猛暑では過去最高の４４．１度を記録し、高齢者を中心に１万４０００人以上が死亡しました。

欧州北部などではエアコンのない場所も多く、猛暑が何日も続いたり、湿度が高く夜になっても気温が下がらなかったりすれば、死者が出る恐れもあると専門家は指摘します。