米裁判所「モンサントの除草剤でがん発症」判決 ベトナム枯葉剤被害者の期待

(VOVWORLD) - この判決は歴史的なもので、モンサントに対する訴訟に大きな影響を与えるでしょう。
米裁判所「モンサントの除草剤でがん発症」判決 ベトナム枯葉剤被害者の期待 - ảnh 1 ベトナムの枯葉剤被害者

学校の校庭整備の仕事で使用された農薬大手モンサント社の除草剤「ラウンドアップ」が原因で悪性リンパ腫を発症したと主張する末期患者の裁判で、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコの陪審は8月10日、モンサントに損害賠償金2億8900万ドル(約320億円)の支払いを命じました。

この判決を受け、アメリカのベトナム枯葉剤被害者支援運動のコーディネーターメルレ・ラットナーさんはベトナム通信社の取材に対し、この判決は歴史的なもので、モンサントに対する訴訟に大きな影響を与えるであろうとの見解を示しました。枯葉剤を製造したモンサント社を始め、アメリカの製薬会社を相手取ったベトナム枯葉剤被害者の訴訟を大いに支援したラットナーさんは、今後とも、アメリカの国会と政府にベトナムでの枯葉剤被害克服作業への補助を働きかけると共に、アメリカの製薬会社にベトナム枯葉剤被害者への責任を負わせるような法的手続きを続けると明らかにしました。

なお、2004年、ベトナムの枯葉剤被害者はニューヨークのブルックリン区の連邦地方裁判所にモンサント社を含め、アメリカの化学会社37社を訴訟し、賠償を求めましたが、その訴訟は棄却されました。

一方、2017年、オランダの国際司法裁判所は「アメリカの製薬会社モンサントがベトナム生態環境を壊滅させ、ベトナムに被害をもたらした」という結論を下しました。

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