アメリカメディアは、中米諸国からメキシコを経由してアメリカ入りする人々の難民申請が「ほぼ不可能になる」と伝えており、市民団体などが反発しています。新たな措置は、中米諸国からの米国への難民申請希望者に対し、途中の第三国で難民申請を行うことを条件とします。その上で、この申請が断られた場合、アメリカへの難民申請を許可します。人身売買の犠牲者などは例外としています。

人権団体「全米市民自由連合（ACLU）」は、この措置を「明らかに非合法」と非難し、提訴する考えを表明しました。国連難民高等弁務官事務所（UNHCR）も「深い懸念」を示しました。グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルの中米3カ国からは、治安悪化や貧困を逃れアメリカを目指す不法移民集団が大幅に増加しています。バー司法長官は新たな措置について「難民制度の悪用を減らすことにつながる。合法的な権限の行使だ」と正当性を主張しました。