メイ首相＝AFP/TTXVN

イギリスのメイ首相は４日、ベルギーのブリュッセルにあるＥＵ本部を訪れ、ＥＵの執行機関に当たるヨーロッパ委員会のユンケル委員長と離脱交渉をめぐって会談しました。

イギリスとＥＵは、イギリスがＥＵに支払う分担金や、離脱後ＥＵとイギリスの境界となる隣国アイルランドとの国境の管理など、離脱に伴う条件を協議していて、これについてＥＵが十分な進展があったと今月半ばの首脳会議で判断すれば、イギリスが強く望む通商協議を始めることになっています。

今回の会談でメイ首相は、離脱条件について新たな案を示したものと見られますが、会談後、「意見の相違が残っている」と述べ、ＥＵ側の合意を得られなかったと明らかにしました。

合意に至らなかった背景には、少数与党を率いるメイ政権が、閣外協力を得ている北アイルランドの地域政党や与党・保守党の一部の議員の不満を受けて、メイ首相がＥＵへの提案を修正せざるを得なかったことがあるものと見られます。

イギリスとＥＵは、今週後半に改めて協議を行う予定で、メイ首相が国内とＥＵの双方が納得できる新たな提案を示せるのか注目されます。