ベトナム人のテト明けにお寺参りをする習慣

(VOVWORLD) -ベトナムの仏教伝来は、北部では2世紀に遡るようですが、仏教が中国でその地位を確立した4,5世紀以降に政治支配と一緒に普及しました。

ホアイ  こんにちは、ホアイです。

ソン こんにちはソンです。ベトナムの伝統的旧正月テトが終わって、新しい年を迎えました。新年に入り、ベトナムの人々は健康と幸福を願い、お寺へお参りに行く習慣がありますね。

ホアイ そうですね。今日のこの時間はベトナム人のテト明けにお寺参りをする習慣についてお伝えしましょうか。

ソン はい。まずはじめに、ベトナムの仏教についてちょっと簡単にご紹介しておきましょうね。

ホアイ はい。ベトナム仏教教会の統計によりますと、現在ベトナムでは、国民の約70%が仏教徒です。そして、全国各地に1万5千の寺院があります。

ソン その中で、寺院1792軒を擁するハノイは最も多くあります。次はホーチミン市と古都フエです。

ホアイ ベトナムの仏教は日本と同様に中国から伝来した大乗仏教です。でも実際にお寺に行ってみると大分感じが違う気がしますね。

ベトナム人のテト明けにお寺参りをする習慣 - ảnh 1

ソン はい。そう思います。ベトナムの仏教伝来は、北部では2世紀に遡るようですが、仏教が中国でその地位を確立した4,5世紀以降に政治支配と一緒に普及しました。

ホアイ 一方、南部では、インド・スリランカを経て東南アジアに伝わった上座仏教である少数の南宗が見られます。10世紀に北部ベトナムが中国の支配を脱してから、仏教は国教として重んじられました。

ソン ベトナムでは日本と同じ様に初詣の習慣があります。ベトナム人にとって、初詣は人間の夢と憧れを表すものであるだけでなく、毎日の生活の哀しみや苦しみを忘れさせるため神秘的な世界に溶け込む機会でもありますね。

ホアイ そうですね。新年に切り替わった後、すぐにお寺や社へ初詣に行く人が多いです。ベトナム人の多くは大晦日の夜、お寺へ初詣に行くと全ての祈願が実現すると信じられていますね。

ソン はい。今年、ハノイの多くの人々は家の近くに初詣に行くことにしました。ハノイ市ハイバーチュン地区に住むホアン・テイ・タムさんは「初詣に行くのはベトナム人の伝統的文化であり、癒されるという感じがある」と明らかにしました。タムさんの話です。

(テープ)

「新年に入ると、まず、家で先祖を供養してから、一家で初詣に行きました。私は家族の健康と多幸、幸運を祈りました」

ソン 多くのベトナム人にとって、初詣に行くのは習慣となってきました。ハノイ市ホアンキェム地区に住むグェン・テイ・タインさんは神様に祈願するためだけでなく、心を癒やすためでもあります。寺院に行くと誰もが心が鎮まるようになります。タインさんの話です。

(テープ)

「毎年、初詣に行きますよ。最初は家の近くにあるお寺でした。その後、フックカイン(福慶寺)や、チャンクォック(鎮国寺)、テイホ(西湖)などの寺院です。お寺などへ行くたびに、癒されるという感じがしますから。お寺などでは、健康や平穏を始め、私と夫が仲良く暮らすことや、子どもが学習に取り組み、良い成績を収めること、私たちの仕事がうまくいくことなども祈ります。」

ベトナム人のテト明けにお寺参りをする習慣 - ảnh 2

ソン 多くの若者達にとって、春にお寺に行くのは家族に素晴らしいことを祈願するだけでなく、お寺の美しい風景を鑑賞するチャンスでもありますね。

ホアイ そうですね。若者たちはお寺に行くことで、ベトナムのよき伝統を理解できるようになります。ハノイ市タインスアン地区に住むグェン・ミン・クアン( Nguyen Minh Quan) さんは次のように語りました。

(テープ)

「毎年、祖父母、両親、親族と共に新年の挨拶に行ってから、お寺参りにします。お寺に行くと、心が鎮まり、落ち着く気がします。新年に素晴らしいことがやってくることを確信しています」

ホアイ お寺に行くのは神秘的な世界に溶け込むだけでなく、新春の美しい風景を眺める機会ともなります。春が来ると、新しい芽が出て、人々の心の中には新しい希望も膨らむようになりますね。

ソン そうですね。では、おしまいに一曲お送りしましょう。「~」です。

(曲)

「~」をお送りしました。今日のハノイ便はベトナム人のテト明けにお寺参りする習慣についてお伝えしました。それでは今日はこの辺で。

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