持続可能な貧困解消を目指してフェさんの場合

(VOVWORLD) -去る10月ハノイで、「ベトナム女性賞2017」の授賞式が行われました。今回は18の団体と個人が受賞しました。中でも、南部カントー市フォンディエン県チュオンロン村のタネ無しライム共同生産組合会長のグェン・ティ・フエさんがいます。

持続可能な貧困解消を目指してフェさんの場合 - ảnh 1    「ベトナム女性賞2017」を受賞したフエさん(ピンクのアオザイ着用)=phunuvietnam.vn

フエさんが指導するこの共同生産組合は、2年前から活動を始めましたが、市場の拡大、持続可能な貧困解消に向けたクリーン農業生産に関する農民の認識の変更に寄与しています。

数年前に、フエさん一家は、およそ3千平方メートルの土地にオレンジ、ジャックフルーツの栽培を始めました。当時、化学肥料と植物保護薬剤をよく使用したため、土壌の質が悪くなる一方、経済的効果も低いという状態でした。2010年に、彼女は、タネ無しライムの栽培を転換することにしました。

持続可能な貧困解消を目指してフェさんの場合 - ảnh 2

この樹木の栽培方法や手入れの仕方に関する経験を積んだ結果、タネ無しライムの栽培に成功し始めました。

チュオンロン村に住む農民の話です。

(テープ)

「フエさんは、この村で、タネ無しライムを栽培した最初の人です。収穫高の上昇と共に収入も増加しています。そのお陰で、フエさん一家の生活は困難な状態を乗り越えるようになりました。フエさんは、私と他の女性たちにもタネ無しライムの栽培方法を教えてくれましたよ。」

持続可能な貧困解消を目指してフェさんの場合 - ảnh 3

タネ無しライムの栽培モデルに成功させたことで、フエさんは、貧困状態にある他の女性たちに対し、タネ無しライムの栽培のため、融資調達に有利な条件を作り出すよう現地の女性グループに申請しました。2015年11月に、24人のメンバーからなるタネ無しライム共同生産組合が設立されました。この共同生産組合は、当初のタネ無しライムの栽培面積12ヘクタールから、現在まで15ヘクタールに増しており、タネ無しライムの栽培を国内市場に出荷する傍ら、外国にも輸出しています。

フエさんの話しです。

(テープ)

「タネ無しライムの栽培は厳しい基準に従って行われています。例えば、肥料の量、その時期、肥料の種類などに関する記録を取るということです。それに、化学物質の代わりに、手作業での草取りや、草刈りをしなければなりません。そうすることで、質の高いレモンを大量に収穫することができるのです。品質が良ければ、高値で売れますからね。」

フエさんが率いる共同生産組合がタネ無しライムの栽培で成功を収めたことで、組合員の生活も改善されるようになっています。チュオンロン村人民委員会副委員長の話です。

(テープ)

「フエさん率いるタネ無しライム共同生産組合は、大きな経済的効果をもたらすモデルとなっています。我々は、こうした共同生産モデルの成立を奨励しています。現在、タネ無しライム共同生産組合の以外、ヴー・スア(VU SUAミルクフルーツ) 共同生産組合も開設されています。」

共同生産モデルの成功を左右した最重要な要素の一つは、そのモデルのリーダーの活発性と説得力です。フエさんは、女性グループ会長とタネ無しライム共同生産組合会長としての任務を立派に果たしています。

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