手袋型手話翻訳機

(VOVWORLD) -ホーチミン市にある高等専門学校の生徒が、手話翻訳機を発明しました。
手袋型手話翻訳機        - ảnh 1

何と手袋型です。高等専門学校3年のファム・ティエン・タンさんとチュー・ホアン・ミン・ドゥックさんは聴覚に障がいを持つ人とうまくコミュニケーションが取れなかったことから、この翻訳機を考えました。手袋はとてもシンプルなものですが、利用者がその手袋をして指を動かすと、センサーが手話を認識して、音声に変換します。それだけではなくて、英語への翻訳機能などもあるのです。耳の不自由な人と手話ができない人との意思の疎通に非常に役立ちます。手袋型手話翻訳機を発明したタンさんの話です。

(テープ)

「この手袋には、センサーや回路基板が付いています。センサーが手の位置や動きを感知して、回路基板に転送します。そして音声に変換して、携帯電話に転送します。最後に携帯電話から音声が出るというしくみです。」

タンさんと共同開発したドゥックさんが強調したいのは、この手話翻訳機は、最先端の科学技術を応用しながらも、簡単な電子部品を利用して作られたということです。最初の試作品は2年生の時に作ったそうですが、その過程は決して容易なものではありませんでした。ドゥックさんの話です。

(テープ)

「一番大変だったのは技術面です。知識が足りなかったので、様々な問題が発生しました。ですから、インターネットで調べたり、大学の先生などからアドバイスをもらったりしました。」

手袋型手話翻訳機        - ảnh 2 タンさんとドゥックさん

タンさんとドゥックさんの手袋型手話翻訳機は実用性が高いと評価され、いくつかの賞を受賞しています。今年5月にアメリカのロサンゼルスで開催された「インテル国際学生科学フェア」でも、この「スマートフォンを組み込んで手話を認識する手袋型の手話翻訳機」が専門部門の4位を獲得しました。二人の指導教諭の話です。

(テープ)

「私の生徒が科学の研究に夢中なのは、誇りです。2人は常に社会の人達、特に体の不自由な人のためにできることはないかと考えています。興味を突き詰め、創造力を活かして発明品を作りました。」

タンさんとドゥックさんは、今後、この手袋型手話翻訳機を製品化させて、世の中に広めたいと考えています。ベトナムの耳の不自由な人達が、この発明品の恩恵を受ける日も遠くなさそうです。

ご感想

さえき・よしのり

日本の教育基本法は、第百十五条で、「高等専門学校は、深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。」としています。
日本の高等専門学校は、中卒者が5年かけて通います。通う人は「学生」です。

ベトナムにおける「高等専門学校」とは、どのようなものですか?
ベトナム語で「高等専門学校」は何というのですか?

さえき・よしのり

とても良いアイデアですね!
ところで、「国際物理オリンピックで2度も金メダル獲得したキンさん」の通う「高等専門学校」は、この記事で言う「専門高等学校」と制度上同じものですか?

もし、ベトナム語での表現が同じなのであれば、日本で馴染み深い「高等専門学校」に統一した方がいいと思います。

日本では、初等教育機関(小学校)に通うこどもを「児童」、
中等教育機関(中学校・高等学校・中等教育学校)に通う人を「生徒」、
高等教育機関(大学・高等専門学校・高等専修学校・専門学校)に通う人を「学生」と呼びます。

この記事における「専門高等学校」や、「国際物理オリンピックで2度も金メダル獲得したキンさん」のいる「高等専門学校」は、「高等教育機関」ですか? もしそうであれば、「生徒」を「学生」に直したほうがいいと思います。

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