１４年前、政府は中部沿海クアンナム省チュライ地方で、チュライ経済区の設立を決定しましたが、それ以来、多くの企業がこの経済区に投資していますが、その中に、自動車生産・組立企業「タコチュオンハイチュライ」社があります。同社は迅速に発展し、現在、ベトナム最大の自動車生産・組立企業となっています。

「タコチュオンハイチュライ」社の拠点

チュライ経済区がまだ荒地であった２００３年、「タコチュオンハイチュライ」社はそこで、工場を建設しました。その工場は持続的に発展している巨大な自動車生産・組立企業の土台となりました。同社のファム・バン・タイ副社長は次のように話しています。

（テープ）

「１４年前、我が社はチュライ経済区を視察した後、そこへの投資を決めました。この地区は我が社の発展戦略に合致したからです。また、クアンナム省の奨励措置も受けました。当時、チュライ経済区は投資家に対し多くの優遇措置を取りました。さらに、この経済区の広い敷地は、我が社の活動にとって最適です。」

長期ビジョンと長期的な発展戦略を持つ「タコチュオンハイチュライ」社は現在、ベトナム最大の自動車生産・組立企業となっています。２０１６年、同社は、１７兆６０００億ドン（約８８０億円）相当のトラックと乗用車合わせて１１万２０００台を生産しました。これまで、同社の納税額は１４兆３０００億ドンに達し、クアンナム省の歳入のおよそ７０％に相当しています。

チュライ経済区管理委員会のファム・アン副委員長によりますと、１４年前、「タコチュオンハイチュライ」社の工場の面積は３６ヘクタールしかありませんでしたが、現在は６００ヘクタールに拡大しました。そこで、１２箇所のトラックと乗用車の部品生産工場や、職業訓練学校が活動しています。

特に、同社は港も建設し、運営しているということです。従業員数に関して、アン副委員長は、「当初、『タコチュオンハイチュライ』社は３００人の労働者しかいなかったが、現在は、６００人の技術者を含む９０００人に雇用を創出してきた」と明らかにし、次のように語りました。

（テープ）

「設立されて以来、タコチュオンハイチュライ社は２４箇所の工場を建設してきました。同社はKIAや、MAZDAなどを生産しています。近年、特に２０１５年と２０１６年に、同社は我が省の発展事業に大きく貢献しています。タコチュオンハイチュライ社はベトナム自動車産業の機関車で、チュライ経済区とクアンナム省の発展に原動力を作り出すものといえます。」

国の国際社会への参入が進められている背景の中で、同社は競争力を高め、ASEAN地域の有力企業になるという目標を掲げています。したがって、同社は現在、２箇所で工業団地の建設を進めています。

これは、近代的技術移転や、自動車とトラックの部品の現地調達率の向上、製品の質的向上などを目指すものとされています。同社のファム・バン・タイ副社長は次のように話しています。

（テープ）

「タコチュオンハイチュライ社の指導者や、スタッフは皆、節約や浪費防止、コスト削減などに取り組んでいます。輸入税が２０１８年に０％に削減されるからです。コスト削減のために、現地調達率を高める必要があります。したがって、近代的技術の導入や、大手企業との連携などを強化しなければなりません。」

タコチュオンハイチュライ社の成功の中には、地元行政府の支援があると評されています。実際、これまで、クアンナム省人民委員会は、同社に複数の優遇措置を取ってきました。同委員会のディン・バン・トゥ委員長は次のように明らかにしています。

（テープ）

「チュライ経済区の初期段階に、タコチュオンハイチュライ社は多くの困難に直面しましたが、現在は成功を収めています。私達は同社の努力を高く評価してます。タコチュオンハイチュライ社の活動は我が省を全国の自動車産業の中心地に発展させる計画に役立つと思います。」

今年、タコチュオンハイチュライ社は１１万７０００台のトラックと乗用車を生産する目標を設定していますが、年初からの生産量から見れば、その目標が達成できるのは確かです。今後も、同社が迅速に発展し、ASEANの有力ブランドになることが期待されています。