ベトナム・EUのFTA発効へ向けて

(VOVWORLD) -EU=欧州連合とベトナムは、201512月に締結されたEVFTA=ベトナム・EUFTA自由貿易協定を各国・地域の国会での批准手続きを経て、2018年の初めに本格的に発効させることを目指し、残された問題点の解決を加速しています。

経済、貿易を中心にあらゆる分野でのベトナムとEUとの関係が良好に発展している背景の中で、双方のFTAの交渉が始りました。この協定が発効された暁には双方の国民と企業界は大きな利益を手にするとしています。

双方は、縫製品や履物、農水産物、木製品などのベトナムの主力製品、また機械や設備、自動車、アルコール飲料、農産物といったEUの主力製品を含めた全品目の99%の関税を撤廃することで合意しています。

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また、ベトナムの対EU輸出額の70.0%に相当する全品目の86.0%の関税は、発効直後に撤廃されることになります。市場開放の公約はこのFTAの突破口となり、ベトナムとEUとの商取引に拍車をかけ、EU向けのベトナムの繊維製品、履物、水産物、木工製品、ベトナム向けのEUの機械、設備、自動車、バイク、農産物の輸出の促進に貢献するとみられます。さらに、この協定は投資、サービス分野で新たなチャンスをもたらします。ベトナムは金融・通信サービス、エクスプレス輸送の自由化に同意するとともに、EU企業の食品、清涼飲料水などに対する制限を撤廃する計画です。投資分野に関して、FTAEU諸国をはじめ、各国のベトナムに対する投資を促進し、ベトナムは東南アジア地域でのEU諸国の貿易、投資活動を結合する経由地となるとしています。1991年から中部ニャチャン市に進出しているSodex スポーツベトナム社の最高経営責任者であるアラン・ブボット氏は次のように語りました。

(テープ) 

「ベトナムの投資環境を楽観視しています。26年にわたり、ベトナムで事業を行なって、満足しています。これまで、ベトナムは大きな変貌を見せてきました。2017年以来、私たちは15千平方メートルの新しい生産施設を建設しました。ベトナムへの進出により、東南アジア地域で大きな利益を得て、製品の国際化が図られると思います。」

97日、ベルギーの首都ブリュッセルで、行なわれた「ベトナム・EU自由貿易協定」と題するシンポジウムで、在ベトナム・ヨーロッパ商工会議所のJean Jack Bouflet所長は「双方が締結した自由貿易協定は双方にも利益を与えることから、早期に批准、発効させる必要だ」と強調しました。一方、ベトナム外務省・外務局のグエン・ホアン・ロン局長は「シンポジウムに参加したEU諸国の企業経営者はこのFTAの早期発効を待ち焦がれていると明らかにし、次のように明らかにしました。

(テープ) 

「このFTAの交渉に臨んだマウロ・ペトリチオーネ欧州委員会貿易総局次長は同協定の早期批准は欧州委員会の優先課題の一つであり、ベトナムの関係機関と機密に連携するとともに、欧州議会の承認や各国の批准を進めると強調しました。これはベトナム企業とベトナムで事業を行なっている欧州企業の願望に応えるよう願っています。」

ベトナムで事業を行なっている欧州の投資家や企業経営者はこの協定は双方に新たなチャンスをもたらすとの確信を示しました。人口9千万人を擁し、迅速な発展を遂げているベトナムは欧州企業にとって有望な市場である一方、ベトナムの輸出業者はEUに容易に進出し、ベトナム経済発展に貢献することでしょう。

 

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