「インカの豆」で成功した農民ド・タン・コアさん


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サチャインチの実

サチャインチとは、緑星のような形をした可愛いアマゾン育ちの植物で、「インカのピーナッツ」と言われてきました。サチャインチは成長が早く、室内で栽培しても9~10ヶ月で収穫出来ます。ペルー産のサチャインチは寿命が長いのが特徴で、15年から50年もの収穫が可能だそうです。

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コアさん(右)

北部タイビン省タイチュウ県タイホック村に住む農民ド・タン・コアさんはベトナムでサチャインチを栽培する最初の人でした。サチャインチを栽培して5年経った現在、この植物の栽培による収益は年平均10億ドン、日本円で476万円ほどに上っています。サチャインチの栽培を選んだ理由について、コアさんは「サチャインチは熱帯植物なので、ベトナムの土壌と気候に適している。さらに、この植物は栽培しやすく、栽培方法も豊かだ。そして、サチャインチは実が食用油、栄養食、化粧品、葉はお茶に、茎の皮は肥料、燃料など様々な用途があります。」と明らかにしました。

2012年にコアさんはサチャインチ栽培を試験的に行いました。当初、北部ホアビン省マイチャウ県の山間部にある1ヘクタールの敷地で2000本のサチャインチを栽培しました。しかし、経験不測のため、失敗しました。その後、彼は、栽培方法などを指導してくれる人をタイのサチャインチ種子の供給業者を通じて、招きました。そして、土地を借りて、サチャインチの栽培面積を10ヘクタールに拡大することにしました。6カ月後、初の収穫がありました。今では、毎年、10トンから15トンの収穫量となっています。コアさんは次のように明らかにしました。

(テープ)

「2005年に、サチャインチとその効果を知りました。当時、これはベトナムで栽培されていなかったため、もの珍しい植物でした。ですから、早めに試験的な栽培をするためにベトナム農業研究院の科学者の意見を参考にしてきたんです。実際、科学者らはこの植物の効果をまだ認めていないが、研究者らからは試験的な栽培を勧められました。」

2015年に、コアさんは引き続きタイビン省タイチュウ県タイホック村に5ヘクタールのサチャインチを試験的に栽培を始めました。当時、現地の行政当局はコアさんの決意を支持しました。タイホック村人民委員会のド・タン・ハー委員長は次のように語っています。

(テープ)

「コアさんがタイビン省でサチャインチの栽培をするという構想を取り上げたとき、村の行政当局はこれをを支持しました。現在、彼は、自分に成功をもたらしただけでなく、現地住民にも仕事を与えています。」

2016年にコアさんは中部高原地帯テイグェン地方ダクラク省で60ヘクタールのサチャインチ栽培を行いました。同時に、彼は、この地方に住む各家庭にこの品種の種子を提供しています。コアさん一家は経営と生産に優れているだけでなく、社会福祉活動などにも積極的に参加しています。

タイホック村人民委員会のド・タン・ハー委員長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「サチャインチがタイビン省で栽培されたのは、最近のことですが、多くの科学者がコアさんのサチャインチ農園を訪れた際に、この植物は経済的な価値があると強調しました。そこで、現地の行政当局は、地元の土壌を研究して、サチャインチ栽培の拡大を計画しています。このことは、現地住民の生活改善に寄与するからです。」

コアさんのサチャインチ栽培でモデルは他の地方においても拡大される必要があるといえます。

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