ホレ族の文化


ベトナム中部高原地帯テイグエン地方に集中的に居住している少数民族ホレ族は、豊かな文化を誇りにしています。その文化はホレ族ならではの要素を持ちながらも、テイグエン地方に住む各少数民族の文化と共通点があります。

ホレ族の文化 - ảnh 1
ホレ族の村

ホレ族は稲作を本業としていますが、この民族の稲作の技術は高いと評されています。副業は織物や鍛冶業、籐細工などです。ホレ族は「プレー」と呼ばれる村を社会の単位にしていますが、40~50の世帯でまとまっている村が一番多いです。そして、村はその周辺の山や川の名前に基づいて名付けられます。村の立地は、水源と農作業ができる土地に近いです。

かつて、ホレ族の人々はすべて、「ディン」という名字を持っていましたが、近年、ベトナム人口の9割を占めるキン族の名字に変える人が増えています。

かつて、ホレ族の男性は腰巻とえりなし・そでなしのシャツを着用し、女性は、ロングスカートを履きましたが、これらは伝統的な布でできています。現在、ホレ族の人々は普段着に洋服を着ていますが、伝統衣装はお祭りや儀式でよく着用されています。

ホレ族は一年中、多くの行事や祭りを行っていますが、その中で一番重要な行事は新年に当たり、水牛を祀る儀式です。水牛を祀る儀式はテイグエン地方に住む各少数民族の多くにとって最も重要な儀式の一つです。

ホレ族の文化 - ảnh 2
ホレ族の祭り

ホレ族は歌を歌うのが好きで、豊かな民謡を誇っています。民謡の中で、「カチョイ」と「カレウ」はよく歌われています。また、楽器もいろいろありますが、テイグエン地方に住む他の少数民族と同様、楽器の中でも一番重要なのは銅鑼です。ホレ族の一人ディン・スアン・ハイさんは、銅鑼はホレ族の心・精神を物語るものであると述べ、次のように話しています。

(テープ)

「銅鑼を売った人もいますが、我が家は先祖代々受け継いだ財産として大切にしておきます。次の世代までも永遠に大切にして欲しいです。私たちは子供に銅鑼の叩き方を教えています。銅鑼を大切に保存するのは重要ですが、それより重要なのは銅鑼のメロディーを守ることです。」

現在、ホレ族の人々は伝統文化を保存することの重要性を認識し、国の支援を受けながら、伝統的な楽器の保存と開発に取り組んでいます。中部クアンガイ省ソンハ県ソントゥオン村の村長ディン・ゴック・スさんは、楽器を作る職人として知られており、ホレ族の伝統的な楽器の保存に大きく貢献しています。スさんは次のように話しています。

(テープ)

「我が民族の独特な文化を保存することはとても重要です。国の関心を受けて、次世代のために、伝統文化の保存に取り組んでいます。そうしないと、我が民族のアイデンティティーは消えてしまうでしょう。」


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