村の神様を祭るハニー族の信仰

山間部に住む少数民族ハニー族は自然を大切にする民族なので、平穏な生活は神様のおかげによるものだと考えています。神様は、森、水、稲などを人間に与えているので、神様を祭るのを大切にしているハニー族です。ハニー族は、全ての物事は魂があると信じています。各神様の中で、村の神様は重要な存在で、村の神様を祭る儀式は一年中に行われる儀式の始まりだとされています。

村の神様を祭るハニー族の信仰 - ảnh 1

ハニー族の信仰では、稲やトウモロコシの栽培に入る前に、村の神様をまつらなければなりません。そのため、村の神様を祭る儀式は、栽培シーズンが始まる旧暦の3月の始めに行われるのが一般的です。この儀式は、神様が栽培にふさわしい天気を与えたり、悪魔を晴らしたりしてくれたいという人々の願望を反映するものです。

村の神様を祀る儀式は村の最も重要なイベントの一つで、村人は全員参加しなければなりません。儀式は3日間にわたって行われますが、この3日間、村人は村を出ることも、外の人が村に入ることも禁止されています。そのため、この儀式は「カム・バン」日本語にすると、村の出入り禁止とも呼ばれます。

儀式で使われるお供え物は豚1頭、鶏一羽、及び、黄色いおこわが欠かせません。少数民族の文化を研究しているグエン・フン・ヴィーさんは次のように話しています。

(テープ)

「ハニー族は、黄色は収穫の色であり、棚田の熟した稲の色でもあると考えています。そのため、神様にお供えするのは黄色いおこわを作らなければならないのです。」

儀式の準備のため、女性たちは葉っぱでおこわを黄色に染める一方、男性たちは村の入り口の前で竿を立ててその竿に鶏のほか、弓矢や刀などを掛けます。これらの弓矢や刀は、悪魔が村に侵入することを防ぐためのものです。一方、鶏は神聖な動物で、神様との連絡を助けるものです。先ほどの少数民族文化の研究者グエン・フン・ヴィさんは次のように話しました。(テープ)

「鶏が鳴くと、日の出になるので、鶏は太陽を呼び出す神聖な動物だと考えられています。この神聖な鶏は、闇と悪魔の世界を晴らすことができるので、お供え物のシンボルとなっています。」

村の神様を祀る儀式では、祈祷師は神様に村人を助けてもらうために、様々な式を行わなければなりません。儀式にあたりタブーがたくさんあります。外部の人が村に入ってはいけないというタブーのほか、村人は肩に何も乗せないタブーやハニー族の言葉でしかしゃべらないタブーなどがあります。ハニー族の神様はこの民族の言語しかわからないと考えられるのです。

村の神様を祭るハニー族の信仰 - ảnh 2

全ての式が終わったら、村人は全員が、神様に守ってもらっているという考えで精神的に開放されてホッとします。そういう感じの中で、学会を開き、お互いに楽しみます。先ほどのグエン・ヴァン・フイー博士は次のように語りました。

(テープ)

「この儀式を通じて、土地の神様、森の神様などに守ってもらうことを望むのです。これにより、ハニー族の村は守られて安全になりますので、村の神様を祀る儀式は神聖な意義を持っています。」

この儀式では、子どもがなかなか生まれていない家族は子どもの生まれを神様に祈ることができます。また、卵が入ったおこわをお互いにあげる習慣があります。このおこわを食べると、その一年は幸運が訪れる年になると考えられるのです。

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