国際経済への参入を目指す労働効率の向上

ベトナムは労働力に恵まれ、ASEAN技能コンクールで高い地位についています。しかし、ベトナムの労働効率は地域諸国に比べ、劣っていることも事実です。世界経済への参入が進められている中で、労働効率をいかに向上させるかは各省庁、部門の重要な課題となっています。

ILO=国際労働機関が発表した研究結果によりますと、ベトナムの労働効率や農業の付加価値の伸び率は低いです。また、GDP=国内総生産に占める農業の比重はわずか18.4%ですが、労働力の47%を活用してしまいました。その主な原因として労働生産への先進的な科学技術の適用、刷新が進められていないことや訓練を受けた労働者の割合が20%程度であることなどが挙げられました。

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労働力を全面的に発展させるためには社会の需要を見極めた上で、市場経済体制に沿った職業訓練の効果を向上させ、方法を刷新させるとともに、企業に対し、労働者の技能訓練を行い、または職業訓練施設と連携するよう激励する必要があるとしています。電気機械高等専門学校のドン・バン・ゴック校長は次のように語りました。

(テープ)

「各企業は職業訓練学校と力を合わせる必要があります。つまり、人材を開発する戦略を実施しなければなりません。また、多くの企業に導入されているような職業訓練カリキュラムを模索し、生徒に就労の機会を作り出すのは重要です。我々は常に、各大学や学校に主体的に出向いています。」

2012年以来、科学技術省は2020年までのベトナム企業の製品の生産能力と質の向上国家プログラムを展開しています。その中で、企業の生産能力を目指す諸措置を集中的に実施するとともに、企業に対し、技術の刷新、ハイテクの活用、研究の促進を奨励・支援し、裾野産業やハイテク製品の生産に対する国内外の投資家の投資誘致を促進するとしています。ベトナム質量測定総局・生産性研究院のグエン・アイン・トゥアン院長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「これまで、科学技術省の各プロジェクトを実現し、およそ200社の企業に、生産性の向上、生産工程やコストの削減、浪費の防止を目指す先進的な管理モデルを導入しました。これらのモデルの実施により、企業の生産性が15%~20%増加しています。このモデルを他の500社に繰り広げる計画があります。」ある国の労働生産性は全ての部門の生産性を合計したものであることから、国の生産性を向上させるため、農業、工業、建設、サービスを中心にあらゆる部門の生産性を向上させなければなりません。先頃、グエン・タン・ズン首相は重要な職業訓練学校45校の発展計画や裾野産業を含め、重点的な部門への投資政策を決定しました。

人材育成の質の向上を目指し、国内企業に科学技術の刷新に有利な条件を作り出さなければなりません。また、農村部への投資誘致を強化させ、労働構造を農業から工業、サービス業へと転換する一方、市場経済体制の充実や民間経済セクターの発展に力を入れる方針です。さらに、投資経営環境の改善、競争力の向上、迅速かつ着実な発展、各国との発展格差の縮小に取り組まなければならないとしています。

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