英国のEU離脱後もベトナム金融・通貨市場は安定

Brexit=英国のEU離脱は世界経済に大きな影響を与えているとみられます。ベトナムはオープンな経済政策を実施していることから、金融・通貨市場は一定の影響を受けざるを得ませんでした。しかし、適切な解決策を取ってきたことにより、ベトナム金融・通貨市場は安定的な発展を遂げ続けています。

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英国のEU離脱により、世界各国の主要証券市場は大きな変動を見せました。ベトナムも例外ではありません。しかし、24日の激減を経て、国内の証券市場は回復傾向を見せながら、安定を取り戻しています。先頃、行われた今年上半期の金融情勢・国家予算の実施状況を総括し、下半期の任務を展開する会議でベトナム財政省の代表は「英国のEU離脱はベトナムの金融市場に大きな影響を与えない」と強調しました。一方、VNダイレクト証券株式会社のグエン・マイ・フオン社長は株式を取引所に上場させている国内企業はあまり影響を受けていないと明らかにしました。他方、マリタイム証券株式会社のレ・ドク・カイン社長は次のような意見を述べています。

(テープ)

「証券市場の角度からみると、今年上半期の外国人投資家の取引が増加したことが分かりました。また、国内外の投資家の信頼が高まっています。市場はブームを控えています。運営政策と市場動向に対する投資家の反応は証券市場の変動を左右するといえます。6月24日の取引の激減はBrexitに対する投資家の反応によるものです。」

他方、英国のEU離脱はベトナムに対する英国、及びEU=欧州連合の直接投資に深刻な影響を与えないと予測されています。というのはベトナムに対する英国からの投資は多額ではないからです。現時点で、ベトナムに対するEUの投資登録額はおよそ1千億ドルで、そのうち、英国の投資プロジェクトは266件、額にして35億ドルとなっています。ベトナム金融・通貨政策コンサルタント協議会会員を務めている投資開発銀行・育成センターのカン・バン・ルク センター長は次のような見解を明らかにしました。

(テープ)

「現在、投資家は安全な市場に投資をシフトしています。ベトナムはよりオープンな政策を取り、世界経済への参入からチャンスを活用すれば、利益を得る可能性があると思います。証券市場への投資は減少しているものの、ベトナムに対する直接投資はあまり、影響を受けていません。」

外国人経済専門家によりますと、英国のEU離脱はベトナム経済にあまり影響を与えない一方で、金融。通貨市場、投資誘致にチャンスをもたらすとしています。先頃、ベトナム財政省はBrexitはベトナムの公的債務にマイナス影響を与えない」と強調しました。同省の債務・対外金融管理局のボ・ヒュ・ヒエン局長によりますと、Brexitの影響を受け、英国の通貨ポンドの為替レートは8%低下し、中国の人民元も安くなりましたが、日本円は高くなっています。ベトナムの公的債務の中で、日本円は13%、米ドルは16%を占めていることから、国家銀行は適切な為替相場の調整を行ないました。ヒエン氏は次のように語りました。

(テープ)

「適切な調整により、公的債務は大きな影響を受けませんでした。英国ポンドの為替相場は2%低下し、ユーロは2・4%なりましたが、ベトナム通貨ドンに換算すると利益が出ます。また、米ドルの為替相場は変化しません。」

英国のEU離脱後、ベトナム政府は国内の貿易、投資、金融市場に対する影響を評価した上で、国際市場の動きを周到に見守っています。これにより、ベトナムはマクロ経済の安定化や今後の英国、及びEUからの投資有利に条件を作り出すため、適切な調整を行なうでしょう。

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