線香村

(VOVWORLD) -首都ハノイからおよそ40キロ離れた所にあるフンイエン省カオ村は、国内で最大の線香生産村の一つです。
線香村 - ảnh 1

この村の線香は、質が良く、独自の香りを放つことで有名になり、国内で愛用されるだけでなく、インドやタイ、カンボジア、ドイツ、フランスなど幾つかの国にも輸出されています。

カオ村は、ベトナムで最も長い年月、線香を生産する村となっています。カオ村職業協会副会長の話です。

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「村の長老によりますと、線香の生産業は今から約300年前の18世紀末から始まったそうです。線香の元祖の命日である毎年旧暦の8月22日になると、村人たちは、元祖の功労を思い起こし、儀式を行います」

カオ村の線香は、他の生産村と違う好まれる特別な香りを持っています。これは、村の「家伝の秘密」によるものです。ただ、線香の材料は草木と漢方薬の粉末であると分っているだけです。

線香村 - ảnh 2

先ほどのカオ村職業協会副会長の話です。

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「線香の材料に用いられる全ての草木、及び36種類の漢方薬、例えば、ウラルカンゾウ、草果などは国境地域に注文しなければなりません。高品質と香りが好い線香を造れる為には、それぞれの材料を一定量計る必要がありますよ。」

線香の材料調合方法は歴代先輩から伝われ、現在でもそのまま維持されています。しかし、広く普及させてはいけないようです。

線香村 - ảnh 3

カオ村職業協会副会長の話です。

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「私たちは、雇用者に線香の作り方だけを教えますが、材料の配分と調合は伝えません。また、調合方法は娘や婿に伝えず、息子と嫁だけに教えることが出来ます。但し、嫁は50歳を超えていなければなりません。」

現在、カオ村にある線香工房は、独自の調合方法を持っていることから、線香の香りもそれぞれ違います。線香の種類は主に棒状や渦巻き状です。線香の生産は一年中活動しており、現地住民の600人の雇用を創出しています。

線香村 - ảnh 4

カオ村は200の家庭がありますが、約170の家庭が線香を製造しています。消費者のニーズに応えるために、線香のデザイン、質的向上が常に重視されています。村長の話です。

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「今日の若世代は、祖先代々を継承して、線香作りを維持しています。以前、線香の生産は手作業でしたが、現在は、主に機械化されるようになったため、生産量は前に比べて10倍と増加しています。線香の質量は相変わらず変わりませんが、香りが濃い、または香りが薄い線香などという消費者の嗜好に十分に応えることができます。」

線香村 - ảnh 5

カオ村の線香生産村は、長年の伝統的職業村であることから、フンイエン省の観光スポットの一つとされています。カオ村職業協会副会長の話です。

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「先ごろ、イギリスからの観光グループが我が村にある幾つかの線香工房を見学にきました。彼らは、線香の生産様子を目撃するだけなく、生産過程にも直接参加したため、とても喜んでいました。その他、この村は、美しい風景に恵まれ、村の中にある集会所やお寺は昔のままの建築様式を保っており、外国人観光客を魅了していますね。今後も、さらなる多くの外国人観光客を迎える計画です。」

カオ村へ足を運ぶと、漢方薬の香りを楽しむと共に、どこの所でも、天日干しされた真っ赤な竹ひごや線香がきちんと並べられている干し板を見かけることができます。

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