デジタル時代におけるAPEC内の人材開発の促進

ベトナムを含め、APEC=アジア太平洋経済協力会議加盟諸国の発展事業において、人材開発は常に、突破口を切り開くソリューションとしての役割を果たすものといえます。

ベトナムを含め、APEC=アジア太平洋経済協力会議加盟諸国の発展事業において、人材開発は常に、突破口を切り開くソリューションとしての役割を果たすものといえます。国際社会への参入を進めているベトナムは、この問題に関する二国間・多国間対話を重視しています。こうした中、514日と15日の両日、ハノイで、「デジタル時代における人材開発に関するダイアログ」というイベントが行われます。これは、ベトナムが主催しているAPEC2017の活動の一環でもあります。

 

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ベトナムは、国の工業化近代化と国際社会への参入が進められている背景の中で、質の高い労働力をはじめ人材開発の促進と科学技術導入の両立が重要な役割を果たすことを良く認識しています。

デジタル時代における人材は21世紀の新しい概念

実際、科学技術の影響は生産プロセスと労働力の開放に多大な変化をもたらしています。これに関し、世界銀行ベトナム事務所の教育担当者マイケル・ウエルモンド氏は次のような見方を示しています。

(テープ)

「労働力の質に関する概念は変わりつつあります。現在、労働者は新しい技術や、21世紀の労働スキルいわゆる認識外のスキルをマスターする必要があります。つまり、労働者は、基本的スキルだけではなく、労働効率向上のために知識と技術のメリットを活用しなければなりません。」

一方、デジタル化プロセスがマイナス影響をもたらすことも指摘されています。中でも、労働者が職を失うという危険性が高まることが懸念されています。その問題解決のためには具体的な社会安全保障政策が必要とされます。これを目指して、ベトナムは、APEC2017の枠内で、「デジタル時代における人材開発に関するダイアログ」を行い、労働市場と人材の質に対するデジタル時代の影響と役割の評定や、この分野でのAPEC内の協力促進などを図っています。これに関し、労働傷病軍人社会事業省所属国際協力局のレー・キム・ズン局長は次のように述べています。

(テープ)

APEC加盟諸国は、社会安全保障政策がどのように改善されるかや、労働者と弱者層の雇用チャンスを確保するための方法などについて、経験と意見交換をします。2つ目は、雇用創出と労働管理の効果向上のためにデジタル技術を活用することです。」

ベトナムの労働力の質的向上

労働傷病軍人社会事業省の統計によりますと、2016年、ベトナムは13万人の労働者を海外に派遣しましたが、その中で、熟練労働者の割合はまだ低いとしています。特に、APEC加盟諸国の市場では、ベトナムの労働者海外派遣作業は多くの問題に直面しています。こうした中、「デジタル時代における人材開発に関するダイアログ」で、ベトナムは、APEC内の労働市場に関する情報交換・共有や、職業訓練、技術の変化への順応などを主要議題として取り上げる方針です。したがって、ダイアログは、「デジタルと自動化時代における雇用の将来」や、「新時代の要求に応えるための教育・職業訓練」、「労働市場へのデジタル時代の影響」などのテーマをめぐって行われます。先ほどのズン国際協力局長は次のように明らかにしています。

(テープ)

APEC2017の優先課題の1つは持続可能な発展と包摂的な開発ですが、人材開発はベトナムの優先課題の1つです。ベトナムは今回のダイアログを通じて、労働市場や、雇用創出、職業訓練などに関するAPEC内の協力強化を目指す行動計画が立てられることを期待しています。」

514日と15日にハノイで行われる「デジタル時代における人材開発に関するダイアログ」というイベントには、APEC加盟諸国から学者や、管理者、各大学と機関の代表あわせて150名が参加する予定です。このイベントは、ベトナムの労働力の質的向上などに寄与すると期待されています。

 

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