朝鮮半島情勢

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写真提供:ロイター


国際社会の反発にもかかわらず、今月初めから、朝鮮民主主義人民共和国は連続的に弾道ミサイルを発射してきました。これにより、朝鮮半島の緊張情勢が増しています。したがって、朝鮮民主主義人民共和国の核開発に関する協議の行き詰まり状態は続いています。

4月1日、朝鮮民主主義人民共和国は朝鮮半島の東方の海に向けてミサイルを発射しました。また、15日、日本海沿岸で、新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」と推定されるミサイル1発の発射を試みました。さらに、23日にも、潜水艦型弾道ミサイルを試験的に発射しました。

核抑止力の強化

朝鮮労働党機関紙・労働新聞など朝鮮メディアは24日、金正恩第一書記が潜水艦発射弾道ミサイルの発射実験を現地で指導したと、多数の写真を添えて報道しました。それによりますと、今回の発射では新たに開発された固体燃料エンジンの性能や飛行制御、弾頭の動作が検証され、「水中攻撃作戦の実現のための要求条件を十分に満たした」としています。また、金正恩氏はこれを受けて、いつでもアメリカの「後頭部」に痛撃を与えられるようになったとして、満足を示したということです。これらの動きは国際社会に深い懸念をもたらしました。アメリカのオバマ大統領は26日放送されたCBSテレビのインタビューで、ミサイル発射などの軍事挑発を繰り返す朝鮮民主主義人民共和国について「著しく常軌を逸している」と非難するとともに、金正恩(キムジョンウン)・第1書記を「関わりたくないほどに無責任だ」と批判しました。

強固な姿勢

朝鮮民主主義人民共和国の徐世平(ソ・セピョン)・ジュネーブ国連代表部大使は「アメリカやその同盟国に対抗するため、わが国は核や、弾道ミサイルの実験を続けていく」と再確認しました。朝鮮半島は「準戦争状態」にあるとも付け加えました。大使は、アメリカと韓国両軍が大規模に実施している合同軍事演習について、「朝鮮民主主義人民共和国政府を制圧することが狙いだ」と非難しました。朝鮮民主主義人民共和国は4回目となる核実験を1月に実施しましたが、5回目の実験を行う可能性もあると懸念されています。こうした中、アメリカや、同盟国は警戒を強めています。オバマ大統領は、先ごろワシントンで開かれている核安全保障サミットで、日本の安倍晋三首相や、韓国の朴槿恵大統領とともに、朝鮮民主主義人民共和国に対する圧力を強めることを表明しました。3国が安全保障分野で協力を強めることを再確認し、挑発行動に対抗して、さらなる手段を講じる可能性もあると警告しました。

アナリストらは、「現状から見れば、朝鮮半島の緊張情勢の緩和は容易ではない」と指摘した上で、当事者に対し、自制して、交渉のテーブルに戻るよう呼びかけています。 

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