NAFTA交渉 進展を見せる

(VOVWORLD) - もし、米国とカナダとの交渉が失敗すれば、NAFTAはどのようになるのか予断を許さない状況です。

(NAFTA)北米自由貿易協定の再交渉を巡り、米国とカナダは29日、2日目の協議に入りました。トランプ米大統領は交渉の見通しについて「カナダは非常に合意したがっている」と指摘しました。米政権が期限に設定している31日が迫るなか、メキシコを含む3カ国での協定妥結に向けて、ぎりぎりの交渉が続いています。 

NAFTA交渉 進展を見せる - ảnh 1

カナダとの交渉 前向きな兆し

カナダのフリーランド外相は29日夕刻、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と同日2回目の会談を開きました。記者団に対し「いまは非常に重要な局面だ。とても多くの課題に非常に速やかに取り組もうとしている」と指摘し、徹夜で事務レベルの交渉に取り組むと強調しました。

カナダとの交渉について、アメリカのトランプ大統領は29日、ホワイトハウスで、「カナダがメキシコとの合意に加わらないなら、別々の協定になるだろう。ただ、カナダとの協議はうまくいっていると思う」と述べ、目標としている今月中に合意する可能性があるという認識を示しました。
一方、カナダのトルドー首相も「今月中に合意に至る可能性はある」と述べ、国益を重視する考えを強調しながらも、合意への意欲を示しました。

米国とカナダの交渉は農産物や医薬品、紛争解決処理制度などが争点です。トランプ氏が望む米国産乳製品への市場開放にカナダがどこまで譲歩するかなどが交渉の行方を左右します。自動車分野では両国の意見はおおむね一致しているようです。

米・メキシコ 合意達成

これに先立つ27日、アメリカのトランプ大統領は、ホワイトハウスで会見し、NAFTAの再交渉をめぐってメキシコとの2国間の協議が合意したことを発表し、ことし秋の中間選挙を前に成果をアピールしました。

アメリカ通商代表部によりますと、2国間が一致した内容では、焦点になっていた自動車分野の関税をゼロにする条件をめぐって、これまで域内の部品を62.5%使う必要がありましたが、これを75%に引き上げるとしています。

メキシコのペニャニエト大統領は27日、アメリカのトランプ大統領との電話会談の中で「NAFTAを近代化、更新できたのは喜ばしい」と述べて、2国間協議の合意を評価しました。

ただ、メキシコはあくまで3か国によるNAFTAの見直しを求めているうえ、カナダもアメリカの要求に一方的に譲歩しない姿勢を示していて、NAFTAの見直しに向けた最終的な合意の行方はまだ不透明です。

そのため、もし、米国とカナダとの交渉が失敗すれば、NAFTAはどのようになるのか予断を許さない状況です。

ご感想

他の情報