ＷＥＦ・ＡＳＥＡＮ2018で演説にたったベトナムのグエン・スアン・フック首相は、ＡＳＥＡＮ諸国の発展に対する第4次産業革命の重要性を強調した上で、幾つかの提案を出しました。その中には、ＡＳＥＡＮ内の携帯電話料金の一律化、サーバーセキュリティ協力、ＡＳＥＡＮ内のデータベースシェア、財政・金融・ロジスティックス分野での地域レベルの結合、ＩＴ分野の人材育成協力などの提案があります。中でも、ＡＳＥＡＮ内の教育ネットワークの構築という提案はフォーラムの参加者から注目を集めました。

一方、フォーラムで発言にたったベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相は、「第4次産業革命は大きなチャンスを与えている一方、多くの試練をもたらしているので、チャンスを見流さないと、時代遅れになる」と明らかにしました。また、「第4次産業革命のチャンスを活用するためには教育が非常に重要である」と述べ、労働者、特に若い労働者に対する第4次産業革命の必要な知識とスキルを教えることの重要性を強調しました。

他方、ベトナム情報通信省のグエン・マイン・フン大臣代理は、第4次産業革命時代における「統一ＡＳＥＡＮ」というビジョンを出し、このビジョンを実現させるための幾つかのアイデアを提案しました。その中には、ＡＳＥＡＮ内のローミングなし、ＡＳＥＡＮの情報通信大学の設立、そして、ＡＳＥＡＮのサーバーセキュリティセンターの設立などがあります。

ＷＥＦ・ＡＳＥＡＮ2018の閉幕式典で発言にたったベトナムのチュオン・ホア・ビン副首相は、イノベーション・インベンションがない限り、発展できないと述べ、ベトナムを含むＡＳＥＡＮ諸国は、イノベーション・インベンションが盛んになるための環境づくりに全力を尽くす必要があるとの考えを示しました。