ダナン国際空港のダイオキシン汚染除去プロジェクトが完了

(VOVWORLD) - ベトナム戦争によるダイオキシン汚染が最も深刻な地域の1つである南中部沿岸地方ダナン市ダナン国際空港の用地13.7haでの汚染除去作業を完了し、同用地をベトナム当局に引き渡しました。

ベトナム国防省と米国国際開発庁(USAID)は7日、ベトナム戦争によるダイオキシン汚染が最も深刻な地域の1つである南中部沿岸地方ダナン市ダナン国際空港の用地13.7haでの汚染除去作業を完了し、同用地をベトナム当局に引き渡しました。引渡し式にはグエン・チ・ビン国防次官と在ベトナムアメリカ大使館のダニエル・クリステンブリンク大使が立ち会いました。

これに先立ち、2017年5月に処理後の用地6ヘクタールが、同年8月にはさらに12.7ヘクタールが引き渡されています。3期で合わせて汚染土壌9万立方メートルを処理し、汚染度の低い土壌5万立方メートルを安全に隔離しました。

ダイオキシン除染済の用地では、新たに誘導路や駐機場を建設し、同空港の拡張を行うとしています。同空港のダイオキシン汚染除去プロジェクトは2012年8月に着手し、支援総額1億1000万USD(約124億円)で、約4万5000m3のダイオキシン汚染土を削り取って熱処理を行ないました。処理実施後の土壌、水、大気を検査した結果、許容基準内で人の健康や環境に悪影響を及ぼす恐れがなくなりました。国防省は5月、USAIDとの間で、東南部地方ドンナイ省ビエンホア空港のダイオキシン除染プロジェクト向けの無償支援に関する合意書を締結しています。実施期間は10年間で、支援総額は3億9000万USD(約440億円)となっています。同空港はダナン国際空港と並んでベトナム戦争によるダイオキシン汚染が最も深刻な地域の1つとして知られています。

2000年から、アメリカはベトナムと協力し、人道活動や戦争による後遺症の克服、中でも地雷・不発弾、爆発物の除去や戦争中、行方不明となった軍人の遺骨の捜索、ダイオキシン汚染土地の除去などにあたっています。

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