3月27日から一週間の主な国際ニュース


*     先週、バングラデシュの首都ダッカで、第136回IPU列国議会同盟総会が開幕しました。5日まで開催される今回の総会には、132カ国の議員670名が参加していました。会議で、経済政治社会に関する不平等の問題というフォーラムが行われました。席上、ベトナムの代表は発展途上国の女性たちに金融サービスの利用に有利な条件を作り出すために、IPU加盟各国の国会、及び国際組織による3者連携モデル作りを提案しました。

*     先週、イギリスのメイ首相はEU=欧州連合からの離脱をEUに正式通告する文書に署名しました。離脱手続は正式に開始されましたが、最初の交渉を行うためには、EU加盟27カ国が交渉事項の優先順位を定めなければなりません。最初の交渉は5月か6月に行われる見通しです。

*     韓国国会は先週、アメリカの最新鋭地上配備型迎撃システムTHAAD=高高度防衛ミサイルの在韓米軍配備に反対する中国の韓国に対する報復行為を中断するよう求める決議を可決しました。国会は決議案で、中国当局が現地の韓国企業を対象に営業停止処分を下したほか、国家観光局が韓国旅行商品の販売禁止の指針を出すなど報復措置を行っていることに対し憂慮と遺憾の意を表明しました。

*     韓国前大統領の朴槿恵(パククネ)容疑者が先週、逮捕されました。5月9日に投開票される大統領選の与野党有力候補は、一斉にコメントを発表しました。逮捕を歓迎する野党系に対し、与党系は世論の沈静化を願いました。市民も逮捕に複雑な表情を見せました。

*    先週、フランスのフランソワ・オランド大統領はシンガポール、マレーシアとインドネシアの東南アジア3カ国を訪問しました。これを通じて3カ国の首脳会談を開き、イノベーションの領域などでの協力強化で合意しました。シンガポールで活動している仏企業は、現地提携相手の支援を受け、フレンチ・テク・ハブの構築を目指しました。技術系企業のネットワークで、構築後はほかの地域、特にアジアのテク・ハブと連携していました。


*     先週、アメリカのトランプ大統領はエネルギー産業への環境規制を撤廃する大統領令に署名しました。オバマ前政権が定めたCO2=二酸化炭素排出規制を無効にすることで、選挙中に支持を得た石炭業界などの雇用を守る狙いでした。CO2排出量が世界第2位のアメリカが環境対策を軽視する姿勢を鮮明にしたことで、地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」は形骸化する恐れがあります。

*    先週、南米コロンビアで大雨による水害が起きてから2日目に入りましたが、これまでに200人以上の死亡が確認されました。今も多くの人の行方がわかっていないということで、政府は軍も投入して捜索に全力を挙げています。

 

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