9月19日から一週間の主な国際ニュース

* 先週、シリアで戦闘が再燃したことを受けて、国連の安全保障理事会は緊急の会合を開きましたが、アメリカがアサド政権とロシアが空爆で市民を殺害していると強く非難したのに対し、ロシアは反政府勢力側に責任があると反論し、常任理事国どうしの対立で解決策を示ませんでした。

* 先週、アメリカ軍は韓国・ソウル郊外の空軍基地にB1B戦術爆撃機を派遣しました。B1Bは大量の爆弾を載せながら音速を超えるスピードで飛び、グアムの基地からおよそ2時間で朝鮮半島に到達するとされました。アメリカ軍は先週もB1Bを韓国上空に派遣したばかりでしたが、今回は基地に着陸させたことで朝鮮民主主義人民共和国に対するけん制を強めた形でした。

* 先週、第71回国連総会の主要会合のトップを切り、「難民と移民に関する国連サミット」が、潘基文国連事務総長や各国首脳が参加して開かれました。急増する難民・移民について、国際社会の責任分担や協力をうたった「ニューヨーク宣言」が採択されました。紛争や経済的理由などのため、生まれた国とは別の国で暮らす移民と難民は2015年現在、世界で2億4000万人を超えました。ニューヨーク宣言は難民の受け入れ、支援の公平な責任分担、柔軟な人道支援資金の拠出などを提唱していました。

* 先週、アメリカ・ニューヨーク市マンハッタン中心部の繁華街の大通りで、大きな爆発があり、市警の発表によりますと、29人が負傷しました。また、アメリカ東部ではニュージャージー州でも、マラソン大会を狙ってごみ箱に仕掛けられた時限式パイプ爆弾が爆発する事件が発生しました。ただ、デブラシオ市長やクオモ知事は、この事件とニューヨークの事件との関連性を否定していました。

* 先週、投開票のロシア下院選で、中央選管が発表した開票率40%の中間結果によりますと、プーチン大統領の与党、統一ロシアが比例代表で53%を得票、小選挙区では約9割で優位に立ちました。プーチン氏は投票終了直後に統一ロシアの事務所を訪れ「確信を持って勝ったと表明したい」と勝利宣言しました。

* 11月のアメリカ大統領選挙に向けて現地時間の26日夜(日本時間の27日午前)、民主党のクリントン候補と共和党のトランプ候補が初めて直接対決する討論会が東部ニューヨーク州の大学で行われます。今回の討論会は「アメリカの進路」、「繁栄の達成」、「安全の確保」の3つがテーマで、1時間半にわたってテロ対策などをめぐり激しい論戦が交わされる見通しです。各種の世論調査の平均値によりますと、最近、トランプ氏がクリントン氏を追い上げ、2人の支持率の差は2ポイント余りと、きっ抗しています。大統領選挙は投票日まで40日余りとなり、討論会でクリントン氏が勢いを取り戻すのか、それともトランプ氏が選挙戦の流れを引き寄せるのか注目されています。

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