グテレス国連事務総長がロシア、ウクライナ訪問へ「銃声を止め安全に避難、議論したい」
(VOVWORLD) - グテレス氏はロシアでラブロフ外相と昼食会で会談した後、プーチン氏主催の歓迎会に臨みます。ロシア側は今回の訪問に前提条件を設けていないということです。
国連のグテレス事務総長=AFP/TTXVN |
国連のグテレス事務総長は26日、モスクワを訪れ、ロシアのプーチン大統領と会談します。28日にはウクライナでゼレンスキー大統領とも会談します。国連が22日発表しました。人道危機が悪化するウクライナの停戦に向けた糸口を探りたい考えです。
ロシアによるウクライナ侵攻後、グテレス氏が両国を訪問するのは初めてです。金子絵里事務総長副報道官は定例会見で「事務総長は、銃声を止め人々が安全に避難できる措置を議論したいと思っている」と述べました。
グテレス氏はロシアでラブロフ外相と昼食会で会談した後、プーチン氏主催の歓迎会に臨みます。ロシア側は今回の訪問に前提条件を設けていないということです。
グテレス氏はロシアとウクライナへの書簡で両国に訪問したい意向を表明していました。ウクライナでは、クレバ外相とも会談します。
グテレス氏はキリスト教東方正教の復活祭(イースター)に合わせて21〜24日の一時停戦を呼び掛けたが実現していません。金子氏は「事務総長は(ロシア軍に)包囲された地域の人々が避難できないことに失望している」と指摘しました。グテレス氏がプーチン氏らとの会談で人道支援に向けた議論が進むことを期待しているとの見方を示しました。
国連事務総長は、立場の公平性を生かして紛争の拡大防止などに努める「周旋」の役割を持ちます。2014年のクリミア半島問題では、当時の潘基文(パン・ギムン)事務総長がロシアとウクライナを訪問しました。(東京新聞)