トランプ大統領、キューバに新たな経済制裁発表 接戦フロリダ州にらみアピールか
(VOVWORLD) - アメリカのトランプ大統領は23日、カリブ海の社会主義国キューバに対する新たな経済制裁を発表しました。
キューバのミゲル・ディアスカネル大統領=AFP/TTXVN |
キューバ産のラム酒や葉巻の輸入を制限し、キューバ政府が関係するホテルにアメリカの国民の旅行者らが宿泊するのを禁止しました。11月のアメリカ大統領選で接戦州の一つ、南部フロリダ州にはキューバ政府に反発する亡命者やその子孫らが約150万人いるとされ、有権者にアピールする狙いがあるとみられています。
トランプ氏は同日、アメリカの支援で反革命派キューバ人がキューバに侵攻した「ピッグス湾事件」(1961年)の記念式典をホワイトハウスで開催しました。新たな制裁について「米ドルがキューバ政府の資金源となるのを防ぎ、直接キューバの人々に届くようにする」と語りました。
アメリカは2015年7月、オバマ前政権下でキューバとの国交を正常化させました。しかし、トランプ氏は方針転換して制裁を強化します。アメリカの国民の個人旅行やクルーズ船のキューバ寄港を禁じるなどの措置を取っています。民主党大統領候補のバイデン氏がオバマ政権で副大統領だったことから、トランプ氏は「オバマ氏とバイデン氏がキューバ国民を裏切り、一方的な取引をして独裁政権を潤した」などと批判しました。(毎日新聞)