27日夜、ベトナム中部の各地で大雨が降り続き、河川の水位が上昇しました。川沿いの低地では深刻な浸水被害が広がっており、地方行政府体は危険地域からの住民避難を進めています。

古都フエでは、大雨に加えて水力発電ダムの放流が重なり、市内を流れる河川の水位が上昇を続けています。市中心部では40ある地区のうち32が浸水し、多くの住宅地が水没して孤立状態となり、交通も麻痺しています。市当局は軍や警察、民兵を総動員して、危険地域からの住民避難を昼夜を問わず続けています。

ダナン市では、主要な2つの川の水位が最高警戒レベルを超え、川沿いの低地で広範囲にわたって浸水被害が出ています。

ダナン市ヴーザー村人民委員会のレ・ファン・ミン委員長は次のように語りました。

（テープ）

「住宅地の70％が浸水し、多くの家屋で水深2メートルに達しています。洪水が2階まで達する恐れのある低地の家屋については、今夜も避難を続けます。地域全体が停電しています」

また、ここ数日の大雨で、ダナン市やクアンガイ省を通る幹線道路でも深刻な土砂崩れが相次ぎ、現在5か所で交通が遮断されています。

クアンガイ省では27日、土砂崩れや鉄砲水の危険性が高い地域から、181世帯およそ500人が安全な場所に避難しました。