停戦協議、民間人殺害巡り対立続く…プーチン氏「行き詰まりの状態」

(VOVWORLD) - プーチン氏は12日、露極東で開いた記者会見で、3月29日にトルコで開かれた対面交渉で「一定レベルの合意に達したが、ウクライナ側が退いた」と主張しました。
停戦協議、民間人殺害巡り対立続く…プーチン氏「行き詰まりの状態」 - ảnh 13月29日、トルコ・イスタンブールで、ウクライナとロシアの代表団による対面の停戦協議を前に演説するトルコのエルドアン大統領(中央)=THX/TTXVN

ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は12日、自らが担当するロシアとの停戦協議の見通しは「非常に困難だ」との認識を示しました。ロシアのプーチン大統領が12日に「行き詰まりの状態に戻った」とウクライナ側を非難した発言に反発したものです。首都キーウ(キエフ)周辺での民間人殺害を巡って双方の対立が深まる中、協議の早期進展は困難な情勢となっています。

プーチン氏は12日、露極東で開いた記者会見で、3月29日にトルコで開かれた対面交渉で「一定レベルの合意に達したが、ウクライナ側が退いた」と主張しました。キーウ近郊ブチャでの民間人殺害についても「偽情報」「挑発」だと改めて主張し、この問題を批判するウクライナ側が協議を停滞させているとの立場を強調しました。
停戦協議は2月28日以降、計4度の対面交渉が行われ、ロシアが求めた「中立化」についてウクライナ側が提案を示すなど、一定の歩み寄りもみられました。キーウ周辺での民間人殺害の実態が明らかになって以降、双方から協議の具体的な進展は伝えられていません。
ポドリャク氏は12日、ロイター通信に対し、プーチン氏の発言に「公の発言で協議に圧力をかけようとしている。交渉は作業部会で続いている」と反論しました。ウクライナ交渉団の別のメンバーも12日、ウクライナ側は「立場を変えていない」と、ロシアを非難しました。
プーチン氏は12日、停戦協議で合意に達しない限りは軍事作戦を継続するとの考えも示しました。アメリカ国防総省高官は12日、南東部のマリウポリで、陥落を目指すロシア軍が集中的な空爆を加えていると分析しました。同省のジョン・カービー報道官は12日の記者会見で、ロシア軍は、東部への攻撃の「戦略的立地」となるマリウポリへの攻撃を優先しているとの見方を示しました。
一方、マリウポリ防衛にあたるウクライナの武装組織「アゾフ大隊」が主張するロシア軍による化学兵器使用については、カービー氏は「確認できない」としつつ「深刻にとらえており、分析のために最善を尽くしている」と強調しました。(読売新聞)

ご感想

他の情報