英EU離脱交渉難航

【論説】イギリスのEU=欧州連合離脱交渉が迷走を深めています。
英EU離脱交渉難航 - ảnh 1 英国の国際貿易大臣リアム・フォックス(写真:AFP/TTXVN)

離脱条件を定める協定の大筋合意を目指していた10月中旬のEU首脳会議は進展がありませんでした。協定をつくれないまま、来年3月の離脱期限を迎える最悪のシナリオが現実味を帯びます。世界経済の混乱を招きかねない事態に、日本政府は十分備えておくべきです。

難航の主因は、英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの国境の扱いです。英EUは同国境の自由往来の維持では一致しますが、手法としてEU側は、北アイルランドだけをEU関税同盟に残すことを提案します。英側は、英国全体の一時的な関税同盟残留案などを主張します。イギリスにとってEU案は国の分断を意味し、受け入れられません。イギリスの主張はEUにすれば、単一市場の恩恵を受けつつ、独自の移民政策などが可能な「いいとこ取り」と映ります。

イギリス内の離脱強硬派と穏健派の対立も混乱に拍車を掛けます。英紙報道によりますと10月、実務者レベルでいったん、合意がまとまりかけましたが、首脳会議直前になって閣僚らの不支持を恐れたメイ首相が待ったを掛けました。合意は英国案に近い形だったとみられますが、国境の扱いなどで折り合いがつかなかった可能性があります。トゥスクEU大統領は加盟国首脳への書簡で、無協定離脱の可能性が「かつてなく高まった」と警告しました。

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